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積載力とエンジンでチョイ古ビグスクを選ぶ!

積載力で選ぶ!

 ビッグスクーターが選ばれる大きなポイントとして、荷物の積載力が挙げられる。ヘルメットやワイヤーロック、レインウエアなどのライダーの必需品を収納できるだけでなく、買い物にも使えるほど巨大なラゲッジスペースをシート下に備える利便性は、普通のバイクではパニア・トップケースを付ける以外にはまったく太刀打ちできない。少なくともこの点においては、ビッグスクーターはとても魅力的な車両なのだ。
 また日本の各メーカーは、随分前から原付スクーターにも便利なラゲッジスペースを設けるなど、限られた車体サイズの中で最大限の空間を生み出すのは得意中の得意。そのせいか、各社が繰り広げる収納力競争はかなり激しく、シート下のスペース以外でもフロントパネル左右に小物入れを付けたり、リアにもトランクを設けたりと、少しでもラゲッジスペースを確保するために努力している。
 これらラゲッジスペースの容量はL(リットル)という単位で示されるが、当然この数字が大きいほどラゲッジスペースは大きい。その点を参考にしながら、各車のデータを比較してみよう。
 ただ、容量以外でも荷室形状によっても積載力は大きく変わるので、最終的には自分の目でしっかり実車をチェックして欲しい。

シート下スペース

フルフェイスヘルメットなどでもすっぽり収納できるシート下スペースはビグスクならではの装備。

ラゲッジスペース

リアシート下ももちろんラゲッジスペース。各車ともに工夫を凝らしてスペースを確保している。

積載力ならフォルツァとグランドマジェスティ!

 今回の比較は主に2005年までに発売されたモデルを対象にしている。比較にあたっては、一番使用頻度の高いシート下のラゲッジスペースの容量を基準とした。その結果、ココに挙げる2台がブッチギリの結果となった。
 まず積載容量トップはフォルツァ(MF08)の62L。それに容量60Lのグランドマジェスティが続く。いずれも、このクラスの各車平均容量の51Lからすると、10L近いアドバンテージを持つ圧倒的な収納力を誇っているのだ。日頃から荷物を運ぶ機会が多い人はもちろん、ビグスクでツーリングを楽しむ人にとっても、このゆとりの積載量はありがたいものだ。
 付け加えるとこの結果は、400ccクラスや650ccまでの大型車両も含めてのもの。つまり大きな車体を持つモデルであってもこの 2台の収納力には敵わないのだから面白い。
 また、どちらの車両も新車発売からまだ10年足らずと、中古車として購入するのなら一番おいしい時期といえるのも嬉しいポイント。何より積載量が重要という人にはこの2台をオススメしたい。

ヤマハ グランドマジェスティ

ヤマハ グランドマジェスティ

ヤマハ グランドマジェスティ

ラゲッジスペース60L 最高出力24PS
最大トルク2.5kgm

ホンダ フォルツァ

ホンダ フォルツァ

ホンダ フォルツァ

ラゲッジスペース62L 最高出力22PS
最大トルク2.4kgm

実用的な積載量を誇るその他車両

ヤマハ マジェスティC

ヤマハ マジェスティC


ラゲッジスペース54L 最高出力22PS 最大トルク2.3kgm

トランク容量54LのマジェスティC。タマ数豊富で価格的にもかなりこなれているため要注目!

ヤマハ マジェスティC

エンジンパワーで選ぶ!

水冷エンジン形式

全車が水冷エンジンを搭載するが、形式はOHC、DOHCなど車種によって細かく異なる。

 世の中では便利な乗り物として捉えられているビッグスクーターだが、二輪本来の機動力を生かすのなら、最低限の動力性能は欲しいところ。絶対的なスピードや、サーキットでの性能を追い求める車両ではないとは分かっていても、できればエンジンが力強い車両に越したことはない。
 しかし、中にはエンジンの性能には全然興味がないという人もいるだろう。でもよく考えて欲しい。もしビッグスクーターを選ぶ理由として、タンデムライドのしやすさや、荷物の積載性を重視するのであれば、エンジンの力強さはそれらをさらに後押しする立派な理由になるのだ。タンデムや荷物の積載をした途端にパワーが足りずに、街中でストレスが溜まるようなことになれば、やっぱり少しガッカリしてしまうものだ。
 だから、タンデムを頻繁に行う、または荷物を積む機会が多い人ほど、パワーやトルクの数値をしっかり把握しておくのが良いだろう。
 スクーター選びでは意外に見落とされやすいポイントだが、せっかくのビッグスクーターの機能性を最大限に生かすのであれば、こういった点にも着目して、失敗のない車両選びを行いたい。
 各社の主軸となるクラスはもちろん250ccクラス。その中でも馬力やトルクの数値は各車が搭載するエンジンの種類によって微妙に異なっている。また、エンジンの出力と車重のバランスにも注意して車両のデータを見てみよう。

エンジンのスペックではスズキスカイウェイブ強し

 250ccクラスでは全車単気筒エンジンを搭載する。そのため多くの車両は、最高出力が20PS程度、最大トルクは2.0kgm近辺をさまよう数値だ。
 その中で歴代モデルを通じてクラス最高のスペックを誇っているのが、スズキのスカイウェイブだ。3型では23PS、2.5kgmと、同クラスの単気筒スポーツモデルと肩を並べるほどエンジンの力があり、現行モデルにいたっては、なんと26PS、2.5kgmのポテンシャルを持つ。おそらくこの性能はスズキの拘りなのだろう。以降グランドマジェスティの24PS、フォルツァの22PSと続く。
 積載力の項目でも触れたとおり、荷物積載やタンデムなどを頻繁に行う人は、これらのスペックにも拘って車両探しをしてみると、より現実的に購入検討ができるはずだ。

スズキ スカイウェイブ 250

スズキ スカイウェイブ 250


最高出力23PS 最大トルク2.5kgm ラゲッジスペース55L

スカイウェイブも大型の収納スペースを備える。さらにエンジンも他車に比べパワフルだ!

スズキ スカイウェイブ 250

ビッグパワーに拘るならコレ

 ゆとりのパワーとトルクに酔いしれるのならやっぱり大排気量車は魅力的。400ccから650ccまで個性豊かな車両が選べるゾ。

ヤマハ TMAX

ヤマハ TMAX

ヤマハ TMAX

最高出力38PS/最大トルク4.5kgm

スポーツバイク好きにも受け入れられるデザインと、俊敏な走りが魅力。初期型は価格的にこなれてきた。

スズキ スカイウェイブ 650

スズキ スカイウェイブ 650

スズキ スカイウェイブ 650

最高出力50PS/最大トルク6.1kgm

国内最大排気量のビッグスクーターで車格もかなり大柄だが、パワーもビグスク最強!

ホンダ シルバーウイング 400/600

ホンダ シルバーウイング 400/600


ホンダ シルバーウイング 400/600

最高出力38PS(49PS) 最大トルク4.0kgm(4.5kgm)
※カッコ内はシルバーウイング600

ホンダ シルバーウイング 400/600

他の2台と同じく2気筒エンジンを積むシルバーウイング。車体は400/600共通で大柄だ。

※価格は2005年モデルまでの平均価格。全てGoo Bike調べ。

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