いまから20年前には、ビッグスクーターがここまでの市場に成長するとは、誰も思いつきもしなかったはずだ。が、今の市場の始まりはヤマハマジェスティのデビューと、ストリートユーザーが手探りで始めたカスタムだった。ブーム前夜はド派手なペイントでボディをカスタムする方法が主流だったが、次第にエアロパーツなどの個性的な外装パーツやネオン管を取り付けてベタベタな車高を楽しんだり、オーディオをインストールする車両が増えた。その手法はギヤ付きバイクとはかなり異なり、ある意味4輪車的なノリともいえる。
今となってはメーカーサイドでもそれらのパーツの一部をオプションとして用意する時代になったとはいえ、やっぱり愛車をもっと自由にカスタムしたいと考えるのは自然だろう。現在でも各車種用にアフターパーツが豊富にラインナップされているので、自分だけの一台を作る事が可能だ。
ただ、カスタムパーツの世界も需要と供給のバランスで成り立っているので、カスタム前提ならば人気車種を選んでおくのが良いだろう。マジェスティ、フォルツァ、フュージョン、スカイウェイブといったメジャーな車種を軸に、これまで紹介したポイントを踏まえて車両を選べば、実用性を確保しながらカスタムで個性を主張することができるはずだ。