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完成度の高さと乗りやすさは
依然世界のトップレベル
DR-Z400SMは、日本初の本格的モタードだ。それまでの250モタードはタイヤを替えただけ。それに対してDRは足まわりを中心に徹底的な開発が行われた。サスペンションは市販モトクロッサーのRM用をベースに制作、タイヤも専用開発するなど、開発者のこだわりが詰め込まれている。
今回のように最新マシンに囲まれていてもDRの素直さというのは、他に負けてない。それどころか秀でている感じさえする。たしかに最近のモタードは、急激に完成度が高まってきている。しかし比べてみると、それらとは乗りやすさの質がまったく違うのである。
DRの場合はバイクをコントロールしていることを感じさせないような自然さだ。エンジンもハンドリングも軽快でスッと反応してくれるのに、つねにライダーの意図しているところよりも、ほんのわずかに少なくレスポンスする。この絶妙な味付けがライダーの緊張を取り去り「ちょっと遊んでみようか」なんて気分にさせてくれる。
400のシングルは、市街地や低速の峠道でとても扱いやすい反面、高速道路や速度の出るワインディングでは少し力不足に感じる時もある。しかし、これくらいのパワーだからこそ、思い切ったライディングに専念できる。
中古車の数が多くてカスタムパーツが豊富というのも、欧州のモタードにない魅力。ツーリングからサーキット、毎日の通勤まで、何でも万能にこなしてしまう、文字通りスーパーな1台である。 |
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エンジン |
水冷4ストロークDOHC 4バルブ単気筒 |
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排気量 |
398cc |
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最高出力 |
29Kw(40ps)/7500rpm |
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最大トルク |
39Nm(4.0Kgm)/6500rpm |
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全長×全幅×全高 |
2225×850×1195mm |
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シート高 |
870mm |
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車両重量 |
133kg |
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燃料タンク |
10L |
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タイヤサイズ |
F:120/70-17 R:140/70-17 |
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水冷DOHCエンジンは、振動の少なさとスムーズさ、そして吹け上がりの鋭さが素晴らしい。パワーもストリートやタイトなワインディングでは十分すぎるほどにある。 |
スイングアームはアルミの角パイプ。オフロードモデルのDR-Z400Sとはチェーン引き部分の形状が変わった。リヤサスはモタードセッティングでリンク式。 |
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大きめのサイレンサーは非常に静か。ストリート走行が多いモタードバイクでは静かさがロードバイク以上に重要になる。リヤフェンダー上には工具が入るバッグが装備される。 |
フロントフォークは市販モトクロッサーRM用をベースにして制作された。性能、品質ともに世界トップレベルにある。ブレーキはφ310ディスクに片押しのキャリパー。 |
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