SYM(エス・ワイ・エム)は台湾のメーカーで、以前はホンダのライセンス生産も行っていたことでも知られている。現在は独自に車両を生産し、高いコストパフォーマンスから、アジア諸国はもちろんヨーロッパでも人気を得ている。
そのSYMのラインナップに今年新たに加わったモデルがアロー125だ。原付二種クラスは、各メーカーから様々なモデルが発売されている激戦区。コンパクトでスポーティーな外観のモデルが多くを占める中、大柄で堂々としたスタイリングのアロー125はそれだけで個性的だ。
見た目が個性的なら、そのポジションも個性的。ワイドに開いたハンドル、低いシート高はスクーターというよりもアメリカンバイクにまたがっている感じに近い。また、ゆったり座れる大きめのシートと、余裕のあるレッグスペースにより、身長が高い人でも窮屈な思いはしなくてすみそうだ。それでいて、重量は一般的な125クラスと同等で、大柄なボディながらも取り回しは良好だ。
走り出してみると、乗り味は至ってナチュラル。パワーに関しては、同クラスのスポーツスクーターと比較した場合、スタートダッシュこそおとなしいが、クルマの流れを十分にリードできるだけの力を備えている。ただし、ロー&ロングスタイルゆえにバンク角は小さめで、コーナリング中にスタンドを擦りやすいため注意が必要だ。
原付二種の中でもひと回り大きく、リラックスして乗れるアロー125は、町中の景色を楽しみながらゆったり流すにはぴったりだ。
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