台湾のスクーターブランド、キムコから新たなミドルスクーターが登場した。ボディはグラマラスで迫力十分。実際、250ccのクラスのスクーターよりも一回り大きい。外観デザインはエッジの効いたスポーティなもので、LEDのテールランプやウインカーが採用され、先進的なイメージを醸し出している。
メーターは左側に速度と燃料計、右側に回転数のほか外気温や電圧なども表示できる大型の液晶パネルを配したタイプで、スピード表示の目盛りも200km/hまで刻んであり、走りの良さを予感させてくれる。グローブボックスの内部には、DC12Vのアクセサリーソケットが設置されている。シート下スペースは深型で、ヘルメット1個とレインウェア等の小物を入れる余裕があるなど、利便性も高い。
シート高は810mm。国産250ccクラスのスクーターの多くが700mm前後なのでかなり高く感じる。ただ走り出してしまえばアイポイントが高く快適だ。アクセルを開けると、弾かれたように強力なダッシュを見せ、あっという間に法定速度に達する。車体は大きいが俊敏でスポーティなため、渋滞のすり抜け以外でストレスは感じない。高速道路での100km/h巡航も余裕だ。フロントには280mm径のラジアルマウントキャリパーを持つダブルディスク、リアは240mm径というどちらも大径のウェーブディスクブレーキを採用し、制動力も十分。さらにABSを標準装備しているため、急制動時の安定性も高い。パワフルかつ俊敏な走りを実現した上質な1台といえる。
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