イギリスの名門ブランド『ノートン』が遂に日本上陸を果たした。60〜70年代にかけて、当時世界最高峰の性能を誇っていた数々のブリティッシュブランドは、安価で高性能な日本車の台頭により駆逐されていった。その後30年近く、ブリティッシュブランドは息を潜めていたが、トライアンフと並ぶ名門のノートンが、往年の名車コマンドを現代に蘇らせた。
ノートン・コマンドといえば、前傾した並列2気筒エンジンを持つスポーツバイク。2気筒としての性能はもちろん、その流麗なデザインとともに世界的に人気を博したモデルである。今回復活したノートン・コマンドは、当時と瓜二つの外観を持つ2気筒エンジンを搭載している。しかもバルブ駆動方式も同じOHV(オーバーヘッドバルブ)なのだ。そこにFIを組み合わせて、現代の排気ガス規制にも適合させている。
エンジン、車体は往年のデザインを現代風にアレンジしたスタイリッシュなもの。しかし、足周りに関しては、最新のオーリンズ製を組み込んでいる。これが意味するところは何か。それはニュー・コマンドが純粋なスポーツバイクだということだ。昔のデザインや雰囲気をただ引っ張り出してきたのではなく、新時代のスポーツバイクとしての提案なのだ。
新生ノートンを取り扱うのは、やはり英国の名門スポーツカーブランド『ロータス』などを日本で手がけるPCI株式会社だ。コマンド961は来年から正式に販売が開始されるというが、今から人気が爆発しそうな一台である。
|