カワサキ特有のSUGOMIデザインで纏められたZ400は、低く抑えられたフロントマスク、そこからタンク、テールセクションへとシャープにつながりを持ち、一目見ただけで“走りそう”と感じさせるものだ。Z400はニンジャ400とだけでなく、現行のZ250ともシャシーを共通としている。つまり車格的には、ニンジャ250/400、Z250/400で比べても基本的には同じということになる。スペックシート上では、Z400のシート高がZ250と比べ10mm低い785mmとなっているが、横に並べて置いて比べても違いがわからないほど軽微なものだ。それよりも、250ccのコンパクトなシャシーに、排気量の大きなエンジンを搭載している点に、まずは魅力を感じずにはいられない。
ワイドなバーハンドルによって、コンパクトな車体を抑え込むようなライディングを楽しむことができるZ400は、街中だけでなく、ワインディングでもその真価を発揮する。排気量398ccのパラレルツインエンジンは効率の良いダウンドラフト方式の吸気ラインが採用されており、走り出しから力強さを感じさせるうえ、高回転域までスムーズに吹けあがる。エンジンのキャラクター的には、突出した部分が無いとも言えるが、むしろそのフラットな部分によって、誰でもセーフティーにスポーツライディングを楽しむことができるだろう。ライディングポジション、パワー感、足まわりのセッティング、すべてにおいてウェルバランスなので、どんなスキルのライダーが走らせても、ライディングの楽しさを感じられるマシンに仕上がっている。
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