総合バイクメーカーとして、近年はロードモデルの人気も非常に高まっているKTM。昨年、KTMは原付2種クラスへ125デュークを投入した。コンパクトな車体に小気味の良いエンジンを搭載したデューク125は、原付2種クラスながら走る楽しさを純粋に追求したファンモデルだった。その登場から約1年、KTMは250クラスに200デュークを投入することを発表。ニンジャ250やCBR250Rと、最近好調なセールスを見せる国内軽二輪市場へ殴りこみをかける。
ひと目見ると、125デュークと寸分違わぬスタイルの200デューク。それもそのはず、基本的に車体・外装は125と共通。明らかに異なるのはエンジン本体とECU、足回りの味付け程度だ。
昨年125に試乗した際には、エンジンよりも車体が勝る印象だったが、排気量が200ccとなったことで、バランスはより最適化された印象だ。だが、19kW(26ps)を発生するエンジンを以ってしてもその剛性感には揺らぎがない。
心臓部は、125と同様に高回転域までよどみなく回る。しかし、排気量が拡大した分、その過渡特性は変化した。125では高回転キープがスポーツ走行の条件だったが、200では中回転域からでもグイグイと加速する力強さがある。その変化は、より幅広いステージで、誰でもスポーツ走行ができる懐の広さを手に入れた、とも表現できるだろう。
新興国向けに各社が力を入れるこのクラス、今後の他社の動向にも注目しておきたいものである。
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