トリシティ155の魅力は、なんといってもフロント二輪による圧倒的な安定感。今回は横風の強い東京湾アクアラインを通過したのだが、ふらつきはほとんどなく、不安なく走ることができた。また、155ccのエンジンは車の流れを積極的にリードするのは難しいが、走行車線を走るには十分。躊躇なく高速道路も走れる。
安定感の高さはワインディングでも同様で、二輪らしい軽快感を残しながらも、フロントをしっかり路面に張りつけながら曲がっていく様は、これまでのスクーターにはない感覚。右に左に車体をリーンさせながらコーナーをパスしていくのがじつに楽しい。途中、コーナーでフロントタイヤが砂利を踏んだが、もう片方がグリップしていたので車体がスリップすることはなかったのも特筆しておきたい。もちろん、だから絶対転倒しないというわけではないが、可能性が低くなっていることは間違いなく、安全性は格段に高いといえるだろう。
気になったのは居住性と積載性だ。構造上仕方がないとはいえ、フットスペースの狭さはやはり気になる。シート下トランクももう一回り大きければ・・・。たとえばトップボックスを装備した仕様があればなぁ、と思ってしまった。155ccはツーリングにも使える分、ここは少し残念なポイントだ。
ともあれ、異次元の安定感はトリシティならでは! ちょっとしたダートだってガンガン進んでいけるし、オートマチックだから疲れ知らず。じつはトリシティ155って、最強のツーリングマシンなのかもしれないなぁ。
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