ストラーダはイタリア語で『道』の意味で、ドゥカティのツーリングモデル共通のネーミングだ。その名の通り、ハイパーストラーダはソフトパニアケースやウインドスクリーン、さらに20mmアップの専用ハンドルと幅広でソフトなコンフォートシートなどが標準装備されている。そして前後サスペンションは足長のモタードスタイルから一変して、ホイールトラベルがフロント130mm、リア133mmとほぼ通常のロードスポーツレベルまでローダウン。
その恩恵はまず足着き性が格段に良くなり、身長170pもあれば完全にベタ足。アップハンドルになったこともあって、低くリラックスしたライディングポジションは、安心感抜群だ。信号待ちやUターンもこれなら不安なし。そして低くなった車高=低重心化は走りも大きく変えた。直進状態では低速域から高速域まで安定感が増し、コーナリングでは素直で良く曲がる。特にバンクさせていくときにモタードのような高い位置から倒れ込むような感じがなくなって、誰にでも馴染めるハンドリングになった。同時にバンク中も(特に速度の高いロングコーナー)とても安定している。また、足長でないからピッチングがしにくく、フルブレーキング時もノーズダイブが小さい。スタイルはモタードだが、足周りは普通のロードスポーツなのだから、違和感が無くなって当然だが、このナチュラルさは大歓迎だ。
なので、これは、モタードは大好きだが車高やシート高が……と思っていた人には朗報であるだけでなく、魅力あるNEWカテゴリーモデルといっていいほどの新鮮さ。ツーリングにもシティクルーズにもお薦めだ。
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