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250ccクラスはやっぱりスゴかった!!

いま注目の250ccクラス4機種に、ふたりの二輪誌ライターが改めて試乗。
さまざなまフィールドを経由しながら、ツーリングを楽しんでみた。
その結果、ふたりの中に見えてきた、250ccクラスの魅力や今後の要望とは?

250ccクラス
「ビッグスクーターの魅力は、やっぱり圧倒的な収納力!」と、今回の試乗を担当したふたり。久しぶりのビッグスクーター試乗で、利便性に改めて感動していた。
収納
田宮 徹
田宮 徹
[たみや とおる]
二輪誌を中心に執筆活動を続けるフリーライター。現在の愛車はドゥカティ748Rのみだが、20年を超えるバイクライフのほぼすべての期間で、250ccクラスも所有してきた。
TOMO
TOMO
[トモ]
モデルやタレント、ライターとして、二輪各誌をはじめ多方面で活躍中。現在の愛車は、BMWのK1300R。長い手足とジムカーナで磨いた技術で、どんな車両もさらりと乗りこなす。
250ccクラス
田宮 徹・TOMO

選べるようになった。もっと選ばせてほしい!

●GooBike編集部(以下編):さて今回は、ヤマハのYZF-R25、カワサキのZ250、ホンダのCRF250L、スズキのスカイウェイブ250タイプMと、ジャンルの異なる4台に乗ってもらいました。普段は大排気量車に乗るおふたりですが、まずはどのような感想を持ちましたか?

●TOMO(以下T):とにかくどの機種も、軽いですよね。普段、バカみたいに重いバイクに乗っているせいもあるんだろうけど、それが最初に感じたところ。今日のツーリングでも、知らない道をひとりでふらりと走ってみる時間があったけど、その先が行き止まりだったとしても、簡単に引き返せる。そういう取り回しの良さがいいなあ、と。

●田宮(以下田):僕は、取り回しの良さに加えて、のんびり走ろうという気になれる点も、250ccクラスのいいところだと感じました。大排気量車だと、ハーレーダビッドソンやレトロ系などの一部機種を除けば、どうしてもパワーがあることから急かされる傾向にあるけど、いまの250ccクラスは30馬力ちょいなので、そういうことも少ない。

●T:なんて言いながら、けっこうスポーティに遊んじゃったりして!?

●田:まあ、もちろんそういうときもあるけど、でもそんな場合も、パワーが限られているから、ビッグバイクをスポーティに扱うのとはだいぶワケが違いますよね?

●T:結局、ある程度から上の排気量になると、パワーがすべてというか、それをどう操るかに尽きる感じになっていきますもんねえ。

●田:もちろん、公道でそれを追求するのはNGだし、いまのリッタースーパースポーツなんて、それならばとクローズドコースに持ち込んでも、速すぎて涙目になっちゃう(笑)。

●編:それから比べると、250ccは平和な世界というわけですね?

●田:うん、でもそれは、退屈という意味ではないんです。例えば今回の車両なら、R25やZには、パワーが少なめで車体が軽いからこそ味わえる、操る楽しさがある。エンジンの特性を考えながら、適切にシフトチェンジ。軽量コンパクトだから、コーナリングもイージー。ムリすることなく、怖いと感じることなく、ライディングを追求できるんです。

●T:それに、同じ250ccクラスでもCRFは、本来の生息地であるダートに入れば、退屈するどころか、普通のライダーには十分すぎる性能に早変わりしますよ!

●田:林道みたいな場所を走るなら、あれ以上のパワーや車格はいらないですよねえ。僕は男性としては背が低いほうだから、難しい路面コンディションなら、セロー250くらい足が着くほうがうれしい。

●T:そう考えてみると250ccクラスというのは、エントリーライダー向けのバイクがたくさんある一方で、CRFのようにそのジャンルの頂点に近い機種も混在しているというのが、なんだかおもしろい!

●編:ではそういう中で、250ccスクーターはどんな存在でしょう?

●田:一大ブームが去ってから、試乗の機会はだいぶ減ったけど、改めて長距離を乗ってみると、これはこれでいいですよねえ。でも、排気量が250ccというだけで他のジャンルと同列に考えるのは・・・。

●T:いまの250ccスクーターは、車体が大きいのが多い。80年代のフリーウェイくらいコンパクトならいいのに! そういえば10年くらい前に、同じくホンダが発売していたPS250。あれ、好きだったんです。いま発売したら、絶対にウケると思うんですが・・・。

●田:昔は、スクーターに限らず250ccクラスはバリエーション豊富でしたもんねえ。PS250みたいに個性的な機種もいっぱいあったし。

●T:とは言え、一時期の壊滅的な状態から比べれば、いまは新車ラインアップもかなり充実してきました。いまから免許を取得するライダーや、久々に復帰しようというリターンライダーも、選択肢があります。

●田:これも、250ccクラスがグローバル化したおかげ。昔のように日本市場のことだけを考えて新機種を開発するのは厳しくても、世界戦略車としてなら販売台数が見込めるから、各社とも力を入れられる。

●T:今後、このクラスが世界的にもっと重要なポジションになれば、さらなるニューモデルの投入ラッシュも期待できるはず!

●田:そうなったら、昔の2ストレプリカみたいにハイグレードな車体の機種や、いまはなき並列4気筒モデルなんかにも期待したいなあ・・・。

●T:でもまあ、それにはまだ時間がかかりそう。レプリカはだいぶ数が少ないけど、並列4気筒モデルはまだ中古車として数があるから、そちらで楽しむほうがいいかも!

●田:新車と中古車のどちらを選ぶにせよ、税金や保険が大排気量車に比べて安くて、車検取得の必要がないのは一緒。一度処分しちゃったけど、セカンドバイクにまた250ccを買おうかな・・・。

●T:じつは私、すでに2号機としてXR250を持っていますよん!

HONDA NSR250R
HONDA NSR250R
中古車平均価格39.4万円
80年代後半から90年代前半にかけて、レプリカブームをけん引したモデル。2ストロークの水冷V型2気筒エンジンを搭載。市販車をベースとしたSPレースで活躍する一方で、公道では数多くの走り屋(死語)を生み出した。90年代末に廃版。
ホンダ NSR250Rの中古車を探すホンダ NSR250Rの中古車を探す
KAWASAKI BALIUS-II
KAWASAKI BALIUS-II
中古車平均価格35.0万円
レプリカのZXR250用をベースとした、249cc水冷並列4気筒エンジンを搭載。バリオスとしてデビューしてから6年後の97年に「II」となり、リヤショックがツイン化された。745mmの低シート高や高回転型エンジンが人気だったが、07年型で廃止。
カワサキ BALIUS-IIの中古車を探すカワサキ BALIUS-IIの中古車を探す
カワサキ BALIUS-IIのカタログカワサキ BALIUS-IIのカタログ
HONDA XR250
HONDA XR250
中古車平均価格35.3万円
XRは、ホンダのオフ系が現在のCRFへと統一される以前に、4スト車に使われてきた車名。XR250としては95年が初期型で、07年夏の排ガス規制強化によって廃止となった。エンジンは、排気量249ccの空冷単気筒。03年のモデルチェンジで、モトクロッサー風の外観や倒立式のフロントフォークとなった。
ホンダ XR250の中古車を探すホンダ XR250の中古車を探す
ホンダ XR250のカタログホンダ XR250のカタログ
HONDA PS250
HONDA PS250
中古車平均価格44.1万円
04年6月にデビュー。斬新なネイキッドスタイルに加えて、シートが前後10段階(90mm)に位置調整でき、さらにタンデム部がライダー用バックレストになる点が特徴だった。排ガス規制が強化された07年夏にラインアップ落ちした。
ホンダ PS250の中古車を探すホンダ PS250の中古車を探す
ホンダ PS250のカタログホンダ PS250のカタログ

※中古車平均価格は、GooBike.com調べ

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