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00年代後半からは、より過激さを求めたストリート・ファイターが続々と登場する。 ![]() 最速マシン隼のエンジンをまったくディチューンせずアップハンの車体に搭載したと聞いた時、僕はスズキの人に思わず「正気ですか?」と聞いてしまった。何しろリミッターをカットしたら330km/h出るとか言われているエンジン、その加速は想像以上だった。初めて乗ったのが広い富士スピードウェイだったにもかかわらず、全開時には速さと風圧で恐怖を感じたほど。長年二輪のテストをやっていて初めての経験だった。思い切り攻めても車体はビクともしないしバンク角も深い。サーキットでもスーパースポーツを追いかけ回す性能なのだ。「Kingっていうからにはそれに相応しい性能じゃないと」と言って笑ったスズキ関係者の顔が今でも忘れられない。
![]() ![]() 「これは凄いマシンだぞ」走りだした瞬間頭にビビッっと閃くものがあった。バイクはライダーが頭で考え、操って走るモノだが、中にはライダーと一体になったかのように自由自在に走れるマシンがある。頭で考えた瞬間にマシンが反応し、他では決して得られない楽しさ。僕にとってホーネット600はそういうマシンだ。ハンドリングはCB400SFと良く似ているが、排気量が1.5倍あるだけにスロットルでコントロールする幅が大きく、引き出せる性能も桁違いに高い。多くの人に一度乗ってみて欲しいマシンである。 ![]() ![]() アップハン最強スペックとして登場したマシン。最初の1100はあまりに過激で、ストリートで相手を捕まえてファイトするどころか、暴れ馬を乗りこなすべくマシンと戦わなければならないような手強い相手だった。「どう乗ればいいのかサッパリ分からん」という声も聞こえたほど。だが排気量が850になって全体的な見直しが行われた結果、ドゥカティのベストバランスと言われるほど生まれ変わった。ゆえにお薦めは850。しかし敢えて1100を選んで苦労するというのもイタ車乗りっぽくていいかもしれない。
![]() 走る楽しさを教えてくれる250スポーツとして大注目のニンジャをストファイにしたのがこのマシン。ニンジャ250で定評のある軽快な走りと小気味良いエンジンはそのままにアップハンで乗りやすさをアップ。自由度が高くなってハンドリングも軽快になっているため、ビッグバイクとはまったく違う『操る楽しさ』がある。2気筒180度クランクのエンジンは、低速での鼓動感と高回転での気持ちの良い伸びを両立。メインの一台としても手軽なセカンドバイクとしてもお薦めできる一台。 ![]() GSR750は、そのスポーツ性がとんでもなく高いレベルにある。ハイグリップなタイヤや倒立フォークがハッタリではない。ペースが上がっていくと、マシンがイキイキとして来る様子が手に取るように分かる。国内で販売されているアップハンのマシンの中では間違いなく最もスパルタン。低速でも扱いやすいからノンビリ走る人にもお薦めできる。しかしGSR750の本当の楽しさが分かるのは、ムチを入れて全開になった瞬間からである。 ![]() ![]() ※平均中古価格はGooBike.com調べ(2013年5月時点) ![]() |
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