実際に車体を購入した人のライフスタイルとは一体どんなものなのだろうか?
ここではそうしたデータを紐解いてみる。そこから見える傾向とは?
現在の市場を支えるのは バイクブーム経験世代!
本頁で紹介するデータは全て実際にバイクを購入したライダーのものだ。今回は使用用途や年代に的を絞って結果を掲載したが、こうやって見ると、新車でも中古車でも購入者の大半が40代・50代の中高年層であることが分かる。この結果には経済的事情も多分に含まれていると推測できるが、空前のバイクブームを経験した世代は、いまだにバイクを愛して止まないという表れでもある。一方用途に視点を移すと、通勤通学や、買い物、ツーリングと極めて現実的な用途が大多数を占めている。
昨今ではリターンライダーの増加がTVや新聞のニュースになるほどだ。そうした事情と今回の調査結果を踏まえると、現在の中高年層が若年ライダーだった70〜80年代の車両=旧車の人気は、今後も継続していくものと思われる。
新車も中古車も40代・50代の購入者が7割以上を占める圧倒的な結果に。若者のバイク離れという側面も確かにあるかもしれないが、違う見方をすれば、かつてのバイクブームを経験した中高年はいまも元気である、という結果にも見えてくる?!
●一般社団法人 日本自動車工業会
2012年3月発表『2011年度 二輪車市場動向調査』より
-
KAWASAKI Z900Super Four
平均相場価格 169.8万円中高年層に人気の高いZ1は、20年以上に渡る旧車ブームを支える存在。今後値落ちすることはまずないと言って良いだろう。
-
SUZUKI
GSX1100S KATANA
平均相場価格 95.5万円唯一無二の存在感で30年にも渡って人気を維持する刀。やはりここ数年でジワジワ値を上げてきた。Zと同じく値落ちはしないだろう。
-
HONDA CBX400F
平均相場価格 119.7万円旧車会での神がかり的な人気で中型車とは思えないプレミアがつくCBX400F。実は550Fの方が平均相場が安い。
-
HONDA NSR250R SP
平均相場価格 58.4万円30代後半から40代のライダーにはお馴染みの最強レーサーレプリカ。当時乗っていた、乗れなかった人がいま手にするパターンも多い。
中古車購入者の動機は上記のような結果だ。ハナから新車に興味を持たないという回答も意外に多いが、大多数は経済的理由だ。昨今では中型新型車の低価格化が進むが、今後は中古購入層がそちらへ流れる可能性もある。
●上下共に、一般社団法人 日本自動車工業会 2012年3月発表『2011年度 二輪車市場動向調査』より
いろんなデータを俯瞰できれば、狙ったバイクの買い時も逃さない!
ここまでグーバイクのデータや日本自動車工業会、そして全国軽自動車協会連合会が調査したデータを元に、グーバイク編集部が独自の分析を加えて現在の市場とこれからについて考えてみた。予想通りという調査結果もあれば、意外な結果もあったが、出自の違う様々なデータを元に分析を行ったことで、多角的にいまの市場の傾向を垣間見ることができたように思う。
こうした結果に加えて、街中や用品店、ツーリング先で見かけるライダーと車種、年齢層を自分なりに判断すれば、よりリアルな二輪市場のいまが見えてくるはずだ。そうした傾向を自分で掴んでいれば、いざバイクを買い換えようと思った時でも、時流に即した判断ができるはず。いつの時代も情報は大きな味方なのだ。
今年も数多くの新型車が市場へ投入される。今回の結果も踏まえて、中古市場の変動を予測してみよう。より相場感が磨かれるはずだ。