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2013年モデル注目車両一気見せ!!

目指せハーレー通!知っておきたい豆知識

ここでは2013年モデルの中から、特に注目したいモデルにスポットを当ててみよう。

 H・Dのモデルラインナップの中でも、ハイエンドのメーカー純正カスタムとして位置づけられているCVO。CVOとはCustom Vechicle Operationの略で、H・D開発陣が最高の技術でカスタムを施すプレミアムなラインとしてユーザーに認識されている。一切の妥協も許さないカスタムのため、これまでは非常に高額であったことも事実だが、今季発表されたFXSBSE CVOブレイクアウトは、300万円を切る価格帯で発売されるとあり、大きな話題となっている。
 とは言っても、CVOの冠を持つ以上、カスタムレベルは超ハイレベル。誰が見ても惚れ惚れする美しさと、カスタムを知り尽くした玄人にも受け入れられる作りこみは流石のひとこと。高級感溢れるクロームメッキやスペシャルペイント、多くのユーザーが手を入れるであろうポイントに先回りをした気の利いたパーツチョイス、そして、1800ccにまで排気量が高められたエンジン。メーカー純正カスタムの最高峰にふさわしい仕上がりである。

メーカー純正とは思えない大胆な乾式エアフィルター。フィルターホルダーも丹念なメッキが施され、統一感を演出。

乾式エアフィルター

キャンディペイント

幾層にも渡って丹念に重ねられ、手の込んだ仕上がりのキャンディペイント。スカルマーク付きの立体ロゴも高級感に溢れ、所有欲を満たしてくれる。

ファクトリーカスタムならではの完成度

FXSBSE CVO

価格◎295万円

リジット1

 カスタムペイントという概念を純正モデルにいち早く取り入れたのはハーレー・ダビッドソンである。黒塗りの第一号車、後にサイレント・グレー・フェローと呼ばれる黎明期の車両、その後のオリーブと、年代によって様々なイメージカラーを打ち出してきたH・Dだが、1930年代半ばには、それまでの暗いイメージのカラーとは一線を画す鮮やかな車体カラーを採用。H・Dとしても豊富なカラーバリエーションをセールスの武器として販売していたのだ。初期ナックルに採用されたアール・デコ調のペイントはその最たるもので、いわばカスタムペイントはH・Dのお家芸と言っても過言ではない。
 そうした歴史を踏まえれば、現在発売されているスポーツスターファミリーの中でひときわ輝きを放つ、キャンディフレークを採用したモデルの完成度には納得せざるを得ない。70年代を思りをした気の利いたパーツチョイス、そして、1800ccにまで排気量が高められたエンジン。メーカー純正カスタムの最高峰にふさわしい仕上がりである。わせる粒子の粗いフレークが散りばめられたフューエルタンクは、見る角度でその表情を微妙に変化させ、所有欲をくすぐる。

誰もが二度見するキャンディフレーク

SPORTSTER XL1200X/XL1200V

価格◎いずれも140万円

SPORTSTER XL1200X/XL1200V

 ここで紹介する48:フォーティー・エイト、72:セブンティー・トゥーは特にその色味の美しさで大ブレイク中のモデルである。タンクカラー以外は極力シンプルな外装としたボバーテイストの48、ホワイトリボンタイヤと適度なエイプバーを持つオールドスクールチョッパーテイストの72。明らかに目指すスタイルの異なる2台だが、その根底に流れているのは、H・Dの歴史そのものである。
 と、同時に、これまでカスタムペイントに手が出なかったライトカスタム志向のユーザーにも、ハードカスタムの仕上げとも言うべきハイレベルなペイントをメーカーが提供するという大胆な提案。ペイントに拘りのあるH・Dらしいモデルと言える。

SEVENTY-TWO

これなら何も手を加えなくてもいい、そんなことすら思わせる完成度の72。前後のホワイトリボンタイヤが雰囲気を更に盛り上げる。

SEVENTY-TWO

FORTY-EIGHT

FORTY-EIGHT

48年のS125のタンクを模したスモールタンク。容量こそ少ないが、光の当たる角度で色味を変える、絶妙のフレーク具合が最高である。

SPORTSTER XL1200X/XL1200V

 長い歴史を持つからこそ、節目の年にはそれに相応しい車両をリリースする。これはH・Dではもはやセオリーとなっており、近年では105周年、100周年、と5年刻みで記念車が登場している。この記念車自体の歴史も古く、75周年を迎えた頃から、各ファミリーでスペシャルモデルが登場し、それらは後年になってもその多くがストックのスタイルを留めたまま、一部のマニアの間で取引されているのだ。
 H・Dを金融商品のような投資の対象に、というつもりは毛頭ないが、世の中には間違いなくこうした『限定車市場』が存在する。普通の市場とは違った相場感で取引がなされている実情は、裏を返せば記念車にはそれだけの付加価値が存在するという明確な理由を裏付けるものだ。
 2013年の110周年記念モデル、通称メダリオン。ビッグツイン、スポーツスターの両方に同じテイストを持つ特別仕様車が用意されている。110周年の歴史と重み、それを表現するにふさわしい重厚感のあるペイントや立体エンブレムなど、車体のアチコチにスペシャル感を演出する工夫が凝らされている。
 両車とも、ヴィンテージブロンズと呼ばれる鈍い輝きを放つカラーと深みのあるヴィンテージブラックを組み合わせたツートンカラーで、H・Dロゴとウイングマークがタンクに描かれている。派手さはないが、あえて抑えられた色味と極上の質感を見せるクロームメッキとのコントラストは、仮に記念バッヂを目にしなくても、これらの車両には他とは違う、特別な雰囲気があることを十分に分からせる何かがある。
 当たり前だが、この記念車は来年を逃すと二度と新車では購入できない。歴史の重みを理解する人ほど、この記念車の存在感はその目に大きく映るはずだ。

二度と手に入らない“110周年記念車”

DYNA FXDC/SPORTSTER XL1200C

価格◎194万円/144万円

DYNA FXDC/SPORTSTER XL1200C

FXDC 110th Anniversary Edition

FXDC 110th Anniversary Edition立体的な造形のイーグルマークと、H・Dのロゴマーク。その造形美に目を奪われる。質感も素晴らしい。

FXDC 110th Anniversary Edition

XL1200C 110th Anniversary Edition

XL1200C 110th Anniversary Edition

XL1200C 110th Anniversary Edition

クランクケースカバーにも記念バッヂが奢られる。中心にはH・Dロゴ、周囲にも刻印入りのリングが入る。

 ビッグツインの中でもハーレーらしいチョッパースタイルが楽しめるダイナ・ストリートボブ。これも来年モデルの注目車として挙げておきたい。立体エンブレムが際立つ鮮やかなビッグブルーパールの車体色に、足周りやエンジンなど各部をブラックアウトした車体は、軽快さと重厚感が適度にバランスした効果を生む。
 シンプルかつカスタムテイストのビッグツインモデルに乗りたいなら、一番にオススメしたい車両である。

リジット1

リジット2

毎年様々なエンブレムを用意するが、社名のエンブレムだけでこれだけのバリエーションを持つのは、世界広しといえどもH・D社だけであろう。

鮮やかなブルーと
効果的なブラックアウト
そのコントラストを楽しむ

FXDB

価格◎174万円(ビッグブルーパール)

ハーレーダビッドソン

l 『ハーレー・ダビッドソン』というジャンルが存在する理由 l

ここまで駆け足でハーレー・ダビッドソンの110年の歴史を追ってきた。会社設立から今まで、一時的に外部経営陣が参画した時期はあるものの、一貫して創業家一族がカンパニーの中枢で陣頭指揮を執ってきた企業は、世界を見渡しても数えるほど。多くの企業は、良くも悪くも時代とともに近代的な企業体質となり、その過程で創業当時から大きく姿を変えることも少なくない。そうした意味では、生産設備などの近代化を進めつつも、古きよき45度Vツインを100年以上暖め続けたハーレー・ダビッドソンは、メーカーアイデンティティーの根幹部分では決して変わることのない『強さ』を持っている。この強さこそが彼らのブランド力であり、多くのライダーが心ひかれる所以である。

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