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電子制御化されたベルト式CVTが増殖中!

電子制御化されたベルト式CVTが増殖中!

 多くのスクーターに採用されているベルト式CVTは、シンプルで、バイク用ATに向いた機構といえる。そのベルト式CVTは、ビッグスクーターを中心に多く採用され、最近では電子制御化されている。

 ベルト式CVTの電子制御化による最大のメリットは、変速比を固定することで、エンジンの高回転をキープできるようになる点だろう。これは、加速力のアップだけでなく、エンブレの効きを増やす効果もあるのだ。

電子制御CVT ホンダ フォルツァ Z
電子制御CVT ホンダ フォルツァ Z

 進化を続けるフォルツァの電子制御CVT。現行型は、多彩な走行モードを選べるのが魅力。また、坂道やタンデム時の負荷を判別する機構の採用など、制御が超高性能なのもポイントだ。

 変速モードは、無段変速が「D」と高回転型の「S」、擬似的に107速の自動変速を行なう「A」と高回転をキープする「S7」、そして7速の「マニュアル」から選べる。

 とくにAおよびS7の制御が秀逸で、マニュアル操作しなくても、ストレスなく走りを楽しめる。

電子制御CVT ホンダ フォルツァ Z ギアチェンジ

D⇔S、A⇔S7、そしてマニュアルモード時のギアチェンジは、左手親指のスイッチで行なう。ボタンは大きめで、ウインターグローブ着用時でも操作しやすい。それ以外のモード切り替えなどは右手側。

電子制御CVT ホンダ フォルツァ Z
 水冷単気筒SOHC 4バルブ
 248cc  68×68.5mm
 16kW(22ps)/7500rpm
 22Nm(2.2kg-m)/6000rpm
 2185×750×1175mm
 710mm  201kg  12L
 F110/90-13 R140/70-13
 69万3000円
ホンダ FORZA Z SPEC
電子制御CVT スズキ スカイウェーブ250 タイプM

 現行型の高回転高出力型エンジンを生かすには、電子制御CVTは必須アイテム。選べる変速モードは、無段変速の「CVT」と有段的な「7速オートシフト」を基本に、それらの高回転を使用するモードが2つ、そしてマニュアルモードながらシフトアップのアシストを行なってくれる「7MTアシスト」の5つが用意される。スイッチをオンにしておくと、ブレーキとスロットルの操作のみで、どのモードでもシフトダウンができるのはスカイウェイブならではだ。

スカイウェーブ250 タイプM シフトチェンジ

モード選択からシフトアップ&ダウン用のスイッチまでを、すべて左手側に集約する方式。左手の作業量は必然的に多くなるが、右だ左だと迷わずに済むので、これはこれでとても使いやすい。

電子制御CVT スズキ スカイウェーブ250 タイプM
 水冷単気筒DOHC 4バルブ
 249cc  69×66.8mm
 19kW(26ps)/7500rpm
 25Nm(2.5kg-m)/6000rpm
 2270×760×1225mm
 710mm  221kg  13L
 F120/80-14 R150/70-13
 70万3500円
スズキ スカイウェーブ250 タイプM SPEC
電子制御CVT ヤマハ マジェスティ

 基本的には無段変速で、状況に応じて有段的なシフトアップ&ダウンが楽しめるのがマジェスティだ。変速モードは、通常走行用の「ドライブ」、より高回転を使える「アシストT」、すばやいアクセル操作を行なうと大きくシフトダウンした後で有段的に加速する「アシストU」の3タイプ。左手でI-Sスイッチを押した場合も、有段的にシフトダウンする。いずれの状態からも、アクセル全閉でふたたび無段変速走行に戻る。

電子制御CVT ヤマハ マジェスティ ISスイッチ

I-Sスイッチは、どの変速モードでも作動させることが可能。追い越しやエンブレを使いたいとき、のんびり走っていた状態からでもモードの変更などを行なう必要がないため重宝する。

電子制御CVT ヤマハ マジェスティ
 水冷単気筒SOHC 4バルブ
 249cc  68×68.6mm
 14kW(19ps)/6500rpm
 22Nm(2.2kg-m)/5000rpm
 2175×780×1185mm
 700mm  188kg  12L
 F110/90-13 R140/70-12
 70万2450円
ヤマハ マジェスティ SPEC
電子制御CVT アプリリア マナ850

電子制御CVT搭載でいち早く登場した本格派のオートマチックスポーツ

電子制御CVT アプリリア マナ850

 ロードスポーツモデルのAT化に着手しているのは、なにも国内メーカーばかりではない。イタリアンブランドのアプリリアは、電子制御のベルト式CVTを使った本格的なVツインスポーツモデルを発売している。

 エンジンのダイレクト感という点では、ホンダのDCTやヤマハのYCC-Sに一歩ゆずるが、車体は一般的なスポーツネイキッドとほぼ同様の構造なので、ビッグスクーターと比べればよりスポーティに操ることが可能だ。

 変速モードは、3タイプの無段変速(ツーリング/スポーツ/レイン)と、擬似的に設けられたギアを任意で選択できる7速シーケンシャルモードから選べる。

 スクーターとも、モーターサイクルとも、異なる乗り物だ。

電子制御CVT アプリリア マナ850 収納スペース

一般的なバイクで燃料タンクにあたる部分は、収納スペースとなっていて、内部には標準サイズのフルフェイスヘルメットを入れることもできる。さらに、DC12V電源ソケットも備えている。
 

電子制御CVT アプリリア マナ850 左手スイッチ

7速シーケンシャルモード時は、左手スイッチか左足シフトペダル(形状のスイッチ)で、擬似的に設けられたギアを選択する。左手スイッチは、シフトアップ時は親指、ダウン時は人差し指で操作。

電子制御CVT アプリリア マナ850
HONDA VFR1500F Dual Transmission SPEC
 水冷V型2気筒SOHC 4バルブ  839cc  88×69mm
 56kW(76ps)/8000rpm  73Nm(7.4kg-m)/5000rpm
 2080×800×1130mm  800mm  230kg
 F120/70ZR17 R180/55ZR17  16L  157万5000円

スポーツタイプで初めて電子制御CVTを採用

マーナ850のデビューは、イタリア本国では07年、日本では08年。すでにその頃、電子制御ベルト式CVTを搭載したスクーターは多数あったが、スポーツ車ではマーナが初だった!

シリンダーヘッド部分がコンパクトなSOHCエンジンを選択したことで、タンク部分に収納スペースが生まれた。

電子制御CVT
スクーターのほとんどのモデルがCVTだ
CVT ホンダ PCX

ホンダ PCX

CVT ホンダ PCX 中古平均価格 28万2000円

タイのホンダで生産され、各国に輸出もされる世界戦略車。日本版は今年3月にデビュー。インジェクション仕様の124cc水冷4ストエンジンには、Vベルト式CVTが組み合わされ、アイドリングストップ機構も備える。前後輪は14インチ径だ。

CVT スズキ アドレス V125S

スズキ アドレス V125S

CVT スズキ アドレス V125S 中古平均価格 25万円

124cc空冷4ストのインジェクションエンジンを搭載し、俊敏なシティコミューターとして活躍してきたのがアドレスV125。今夏、新型のSシリーズがデビュー。よりエッジが効いたデザインとなり、利便性を高める装備がさらに増えた。

CVT ヤマハ TMAX

ヤマハ TMAX

CVT ヤマハ TMAX 中古平均価格 56万8000円

スーパースポーツ車なみのスポーツ性能を目指したスクーター。一般的なVベルト式CVTで、電子制御されない。エンジンがフレームにダイレクトマウントされるため、後輪への動力伝達にはチェーンが使われる。499cc水冷並列2気筒だ。

将来はカブもCVTに?

将来はカブもCVTに?

ホンダは昨年、カブ系エンジンに搭載可能な新型無段変速機(CVマチック)を発表。このミッションは、新開発の冷却機構を使うことでドライブベルトの熱負荷問題を解消、耐久性を格段に高めている。

ウェイブ110iAT

タイで販売されているウェイブ110iATには、すでにCVマチックが搭載されている。

※中古平均価格はGooBike.com 8月調べ

:エンジン:排気量:ボア×ストローク:最高出力:最大トルク:全長×前幅×全高:シート高
:車両重量:燃料タンク:タイヤサイズ:新車価格

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