2024/03/11 17:38:40 更新【スクーター プラグ交換】キムコ GP125i スパークプラグ交換キムコ GP125
拭け上がりが突然不調になったということで緊急入庫したキムコの原付2種シュクーターGP125iです。
走行中に突然、リミッターが作動したように吹け上がりが悪くなったとのこと。 アイドリングは正常で発進加速も問題ないのですが、時速30〜40付近で点火が間引きされるようになるとのことでした。 点火が間引きされるとうのはまさにリミッターのようですね。 コンピュータが誤作動してなければいいのですが、そんな深いところを点検する前に基本の個所を点検します。 点火と言えばプラグ。 スパークプラグを点検します。
シートを外し、更にシート下のカバーを外します。 シート下のカバーに点検用の窓を付けてくれればここまで手間はかからないのですが… プラグキャップを外してプラグを点検…しようとしたら、プラグキャップがするりと外れました。 どうも抜けかかっていたようです。 プラグキャプは簡単に抜けないようになっています。 自然に抜けることはないはずです。 でもなぜか抜けかかっていました。 なぜだろう??? 少しそのあたりが腑に落ちませんが、不調の原因はこれです。
前回のプラグ交換から10000キロを走行していますので、このタイミングでプラグを新品にします。 自動車のロングライフプラグと違い、オートバイ用は小まめに交換する必要があります。 イリジウムMAXプラグのように中心電極、外側電極の放電部分両方に白金合金を採用しているロングライフ性能に優れたものは普通自動車なら10万キロ、軽自動車で5万キロの交換サイクルが指定されています。 オートバイはこのタイプのプラグはありません。 通常のイリジウムプラグでも中心電極だけが白金合金であり、外側は貴金属ではありません。 この通常タイプのプラグは普通自動車で2万キロ、軽自動車で1万キロが寿命です。 オートバイは更に寿命が短く、5000キロがプラグメーカーの交換基準として指定されています。
これは常用エンジン回転数の違いによるものです。 排気量が小さくなればなるほど、効率的にパワーを出すために交回転型のエンジンになります。 例えば普通乗用車なら市街地走行時の常用回転域は2000〜3000回転くらいでしょう。 もちろん発進時や追い越し加速時はこれを上回りますが、普通に50キロ前後で走行しているときは2000回転台だと思います。 これに対し軽自動車はパワーが小さいので50キロで走り続けるにはもう少しエンジン回転数を高くしてあげる必要があります。 3000〜4000回転程度ですね。 もちろん発進時や追い越し加速時は普通乗用車よりも高回転にしないと加速しません。 エンジンの回転数が上昇すればそれだけピストンの上下する回数が増えるということです。 そしてプラグの点火回数も増えます。 このキムコGP125iだと50キロ走行時には6000回転程度になると思います。 発進時や追い越し加速時には7000回転を超えることもあります。 つまりプラグの点火する回数は同じ距離の場合、普通乗用車の3倍程度になるのです。
これはオイル交換のサイクルにも言えることです。 小排気量車のエンジンの運動量は大排気量車よりも多くなります。 発熱という点では小排気量車はそれほどではありませんが、プラグやエンジンオイルの傷み具合は著しく早いのです。 プラグメーカーの指定である5000キロ毎の交換がベターです。 少なくとも10000キロ以内で交換しましょう。