スズキの原付(50cc)スクーター　レッツ4パレットに、リアタイヤ交換とオイル交換でご入庫いただきました。

後輪がすっかり摩耗してつるつるです。 制動力が低下するだけでなく、ゴムが薄くなっているので何かの拍子にタイヤは簡単にパンクしてしまう状態です。 後輪は前輪に比べれば見にくいのでうっかり…なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、くれぐれもご注意ください。

外したタイヤを新品のタイヤと並べて比べると… 形が変わってしまってますし、外径の大きさも変わってしまっています。 これは乗りにくかったと思います。

オートバイは自動車と違ってコーナーリング時に車体をバンクさせます。 その為、タイヤ断面は丸みを帯びていて車体が傾いたときでも直進時と同じようにタイヤが地面に接地しています。 摩耗したタイヤだと直進時は多くの面積が接地しているものの、その状態からオートバイを傾けようとしても傾けにくくなっており、また傾けたあとは接地している面積が小さく安定しません。 きっとハンドルを取られるようで操安性が悪化していたと思いますが、日々乗られているオーナーは意外とそれに気づかないものです。 少しずつ摩耗していくので乗りにくくなってることに気づかなのです。 なのでタイヤ交換した後は大抵の方は「すごく乗りやすくなった」とその違いに驚かれます。

ご依頼はタイヤ交換ですが、タイヤ交換時にしか見ることのできない箇所を点検していきます。 その為、単純なタイヤ交換であればそれほど時間はかかりませんが、点検をする分だけ多めにお時間を頂戴します。 ブレーキ周辺のダストを洗浄し、カム部をグリスアップ。 ホイールベアリングに異状ないことを確認し、ドライブシャフトにもグリスと塗布します。 タイヤ交換と同時に空気を入れる部分のエアバルブも新品に交換します。 エアバルブもゴム製品ですので経年劣化で破損することがあります。 この部分が折れると一気に空気が抜け、再びタイヤを外して交換することになり余計な工賃が発生します。 その為、同時に交換するのが基本になります。

タイヤ交換後にエンジンを始動します。 マフラーを外していたので排気漏れがないか確認するためと、オイル交換のためにオイルを暖めることが目的です。 オイルが暖まっていないとオイルの粘度が高く、排出時に奇麗に抜けてくれません。 しっかり暖まった後にオイルを抜き、新しいオイルと交換して作業終了です。

今回交換したタイヤはダンロップのRUNSCOOT D307 定番のタイヤです。 ミッツ・ハーではダンロップ以外にも様々なメーカーのタイヤを扱っていますのでお気軽にご相談ください。