レッドバロンが教えてくれる “数字”じゃ見えない中古車購入の難しさ

2022/9/1 UP レッドバロンが教えてくれる “数字”じゃ見えない中古車購入の難しさ

中古車を購入する際、目安のひとつとなるのが『年式』や『走行距離』。たしかにこれらは新しければ新しいほど、少なければ少ないほど程度が良さそうに感じる。しかし、果たして絶対的な目安といえるのだろうか？実は数値だけ見ていると、大きな落とし穴に落ちる可能性があるのだ！

Photo／Hiromu Inoue Text／Toshiyuki Sagayama

取材協力／那須モータースポーツランド　栃木県那須塩原市寺子字坂の上677-1
tel.0287-62-6358　http://nasumsl.redbaron.co.jp/

年式もパッと見も同じYAMAHA MT-03
アナタなら、どちらを買う？

一般的には敬遠されがちな9万kmオーバーの車両だが、きちんと整備されていれば問題はない。MT-03本来の性能を存分に楽しめる。

低走行車両でも
乗りっぱなし・ノーメンテ車両はヤバい!!

右の車両は走行1万8000kmだから、左の車両に比べると程度が良いだろうと思ったら・・・アクセルは戻らないし、フロントホイールの挙動も少しおかしい。低走行でもノーメンテなら、まともに走らない車両も多い。

アクセルワイヤーの取り回しミス（本来はFフォークの前側を通る）によって、アクセルが戻らない。実際に個人売買ではこうした車両が多く流通しているのだ。

乗りっぱなしで雨ざらしだったのか、チェーンはサビサビ。この状態だと、エンジンのパワーはまともに後輪に伝えられず、大きなパワーロスが予想される。

　２台のMT-03からもわかるとおり、中古車の良し悪しは走行距離だけでは判断できない。もちろん、走行距離は短い方がユーザーとしては嬉しいのだが、しっかりと整備されている車両であれば、じつは“数字”に大きな意味はないといえる。

2022/9/1 UP レッドバロンが教えてくれる “数字”じゃ見えない中古車購入の難しさ