新規制の適用時期は?
排ガス |
新型車 |
2016年10月1日 |
輸入車・継続生産車 |
2017年9月1日 |
騒音 |
新型車 |
2016年10月1日 |
輸入車・継続生産車 |
2021年9月1日 |
騒音規制はどう変わる?
近接排気騒音 |
従来 |
50cc |
84dB |
51〜125cc |
90dB |
125cc超 |
94dB |
新規制 |
上限なし |
加速走行騒音 |
従来値を継続 |
クラス1 |
73dB |
クラス2 |
74dB |
クラス3 |
77dB |
排ガス規制はどう変わる?
|
適用車種 |
一酸化炭素 (CO) |
炭化水素 (HC) |
窒素酸化物 (NOx) |
規制値(g/km) |
従来の規制値 |
原動機付自転車 (主として新規制のクラス1に相当) |
2.2 |
0.45 |
0.16 |
二輪自動車 (主として新規制のクラス2または3に相当) |
2.62 (3.48) |
0.27 (0.36) |
0.21 (0.28) |
平成28年 排ガス規制値 |
クラス1 |
総排気量50cc超150cc未満かつ 最高速度50km/h以下 または総排気量150cc未満かつ 最高速度50km/h超 100km/h未満の二輪車 |
1.14 |
0.3 |
0.07 |
クラス2 |
総排気量150cc未満かつ 最高速度100km/h以上 130km/h未満、または 総排気量150cc以上かつ 最高速度130km/h未満の二輪車 |
1.14 (1.58) |
0.2 (0.24) |
0.07 (0.1) |
クラス3 |
最高速度130km/h以上の二輪車 |
1.14 (1.58) |
0.17 (0.21) |
0.09 (0.14) |
※数値は平均値を示し、()内は最大値。最大値は小型自動二輪車(250cc超)のみに適用される
排ガスはかなり厳しく騒音は国際基準に調和方向
これまでも、公道用市販二輪車の環境規制はたびたび強化されてきた。近年の日本では、排ガスに関する平成18〜19年規制(適用時期は排気量および新型車か継続生産車により異なる)によって、2007年から2008年にかけて多くの機種が生産終了となり、新車ラインナップが一気にさびしくなったことが記憶に新しい。そしてあれから10年・・・・・・。さらに排ガス規制が強化された。
新排ガス規制の詳しい数値に関しては上表のとおり。とくに一酸化炭素や窒素酸化物は、従来の半分以下に削減する必要がある。
これをクリアする難易度は、車種ごとに異なる。エンジンマップの変更程度で対応できる車種もあれば、マフラー内部のキャタライザー(=触媒)を倍に増やさなければクリアできない車種もあるとされている。後者の場合、大幅な仕様変更を余儀なくされることも当然だが、キャタライザーには高価な金属も使われることから、生産コストも増す。
また今回の規制では、燃料タンク内などの燃料蒸発ガス抑制、排ガスに関係する電気系の故障を検知するOBD(車載式故障診断装置)の搭載義務化なども定められている。
一方で騒音規制は、新型車に関しては平成26 年規制が導入されたばかりだが、これまで排気量帯によって一律に決められていた日本独自の近接排気騒音値(停車状態で測定)を、上限なしに変更(車種ごとに新車時数値を規定)。今後は、加速走行騒音を重視した規制となる。