GooBike特集 バイクに関する特集ページ。バイク選びのノウハウなど、バイクライフを充実させるための情報が満載です。
TOP > 記事 > GooBike特集 >軸間距離、最小回転半径、最低地上高
軸間距離、最小回転半径、最低地上高

そのバイクがどのような性格を持っているのかを知る上で重要なのは、じつは先の「車体サイズ」ではなく
ここで紹介する各項目。これらを理解すれば、バイクの本当の姿が見えてくるのだ!

バイクの走行特性を知ることができる

軸間距離
軸間距離
軸間距離

名「ホイールベース」とも呼ばれる「軸間距離」は、前後ホイールの中心点(アクスルシャフト)を結ぶ距離を示す。一般的にこの数値が大きなモデルはアメリカンモデルやビッグスクーターなど、直進安定性に優れており、小さなモデルはスーパースポーツなど旋回性に優れているものが多い。小排気量モデルがヒラヒラと曲がることができるのは、車体の軽さに加え、じつは軸間距離が短いということも関係しているのだ。

ハンドル切れ角と軸間距離がポイント!!
どれだけ小さく回れるか!!

最小回転半径
最小回転半径
最小回転半径

イクを直立させ、ハンドルを目一杯切った状態で1周する。そのときに出来た“円の半径”が「最小回転半径」。当然、この数値が小さいほど小回りが効くということになる。ただ、バイクが曲がる時は車体を傾けているため、走行中の旋回性と必ずしも一致しない。あくまでも車体を直立させて回ったときの数値である。

YZF-R25は非公表
ヤマハは最近、最小回転半径を公表していないことが多い。他にも、あとで紹介する「乾燥重量」と「車両重量」など、スペックに掲載される項目が時代とともに変わっていくことがある。

地面から最も近いパーツの高さ

最低地上高
最低地上高
最低地上高
最低地上高
最低地上高
オフロードモデル
は高い!!
セロー250の最低地上高は高く、285mmに設定されている。実際にバイクを見ると腰高なスタイリングで、数値とマシンイメージが一致していることがよく分かる。
最低地上高

「最低地上高」はホイールなどの足周りを除く部位で、地面に最も近いポイントを示す。つまり、ほとんどのモデルでエンジン下のフレームかカウル、もしくはマフラーを指し示す。例えばオフロードモデルは荒地を走るために最低地上高は高く、アメリカンモデルは低重心かつスタイリングを整えるために低い数値となっている。じつは「全高」よりも、そのモデルのフォルムを想像しやすいのが、最低地上高なのである。

バイクの性格や、大まかな
サイズを知ることができる

 前ページで全長や全幅などの数値は、あまり参考にはならないという話を書いた。では、スペックからそのバイクがどのようなモデルかを知ることはできないのか?
 じつはバイクのキャラクターは、いくつかの項目から読み取ることが可能だ。たとえば前後ホイールの距離を表わしている軸間距離は、長ければ直進安定性が強くなる。フロントフォークの角度を表すキャスター角も同様で、数値が大きければ直進性が強く、小さければ旋回性を重視した設計になっている。さらにフェンダーなどの外装が数値に影響しない分、車体サイズもじつは軸間距離の方がイメージしやすい。バイクの性格や大まかなサイズ感などを知るには、これらの項目の意味をしっかりと憶えておきたい!

キャスター角とトレール量

りの性格を表わす重要な項目が「キャスター角」と「トレール量」。キャスター角はフロントフォークがどれくらい寝ているかを表わした数値。角度が大きいほど、一般的には直進安定性に優れ、少ないほどクイックなハンドリングだとされる。トレール量はステムシャフト中心の延長線の接地点とアクスルシャフトから垂直に降ろした線の接地点との距離を表わしている。これも大きければ直進安定性が増し、短ければその逆ということになる。

キャスター角とトレール量

今回は車体周りにまつわるスペックに焦点を絞っているのだが、やはり「エンジン」は気になる!
そこでエンジンにまつわるなかで、よく聞かれるポイントについて解説しよう。

内径と行程
エンジンはシリンダー内の爆発によってピストンが上下することによってクランクを回し、パワーを生み出している。シリンダー内側の直径が「内径」、ピストンが上下する距離が「行程」である。行程より内径が大きいエンジンはショートストローク型といって高回転でスポーティ、その逆はロングストローク型で鼓動感のあるエンジンとなる。
単気筒と
2気筒
エンジン内部のシリンダーの数が「気筒数」。SRはシリンダーがひとつなので「単気筒」、YZF-R25はシリンダーが2つ並んでいるので「並列2気筒」や「直列2気筒」と呼ばれる。同じ排気量であれば、シリンダーが多いほうがピストンひとつずつは小さくなる。ピストンが軽いので、高回転まで回るエンジンが作れるというわけ。そのため、スポーツバイクには多気筒エンジンが多いのだ。ただしエンジン自体は大きく重くなってしまうのがデメリットだ。
最高出力と
最大トルク
エンジンのパワーを示す項目として「最高出力」と「最大トルク」がある。この2つの違いを端的に説明すると、最高出力はエンジンが発生するパワーで、最高速などに影響する。最大トルクはエンジンが持つ回転力で、加速力に影響する。また、それぞれの数値に記載されたエンジン回転数は、そのエンジンが高回転型なのか、低速からトルクや馬力を発生するのかを知ることができる重要なポイント。このエンジンの性格がバイクのキャラクターに大きく影響するのだ。
空冷と水冷
「水冷」とは冷却水を用いたもので、「空冷」は走行風によってエンジンを冷やす方式のこと。基本的には水冷の方がパフォーマンスに優れており、スポーティなモデルに採用されている。空冷はエンジンフィンのある造形美や荒々しい乗り味を持っている。またシンプルな機構なので、メンテナンスもしやすいなどのメリットがある。

250ccの方が馬力が高い?

YAMAHA YZF-R25
YAMAHA SR400

エンジンで重要視されるのが「排気量」であり、一般的には排気量が大きい方がパワーが大きいと思われている。しかし、実際にはエンジンとひとくちに言っても、その種類はさまざまであり、パワーを重視したものもあれば、乗り味に特徴のあるものもある。たとえばSR400は最高出力26馬力なのに対し、YZF-R25は36馬力を発揮するのだ。約150ccも排気量が大きいSR400が何故YZF-R25よりパワーが低いのか!? そのポイントとなるのが、左に紹介する冷却方式や気筒数、さらに内径と行程などである。さらにいえば、これらの要素はエンジンの“味”をも左右する。じつに重要な項目なのだ!

BACK NUMBER

テイストフルな2気筒に乗りたい
バイク用のエンジンにはさまざまな形式が存在するが、・・・
手軽に遊べる小型バイクに注目
今、原付二種モデルの勢いがいい! そして、それにつられるように・・・
バイクに乗って冒険へ行こう
果たして世界にまだ冒険はあるのか

バイクはクルマと同じく移動の手段になる。しかし、多くのバイク乗りは・・・
ミドルスポーツを読み解く、
5つのポイント

1000ccスーパーバイクの遺伝子を感じるスポーティで・・・
クルーザーの正しい楽しみ方
クルーザー=アメリカンタイプのバイクと考えられていたのは、・・・
EICMA×東京モーターショー
2年に一度の東京モーターショーに、世界最大の・・・
スクランブラーを愉しむ
2010年代に入って、ファッション<流行>はライフスタイル・・・
スーパースポーツを
100倍楽しく乗りこなす

レーシーなスタイリングに低いハンドルとバックステップ・・・
ヤマハSR400が
今なお支持される5つの理由

世の中には同一の車種名を持つロングセラーモデルは多いが・・・
いま、ネオ・クラシックが熱い
いかにもオートバイ然としたクラシックタイプのバイク。・・・
記事一覧