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現在の最先端を行くスーパースポーツ

現在の最先端を行くスーパースポーツ

YAMAHA '98 YZF-R1
YAMAHA
'98 YZF-R1
本当の意味で“リッター”スーパースポーツの火付け役となったモデル。ホンダとカワサキが900cc前後の排気量を使うなか、998cc水冷並列4気筒エンジンを搭載。その後、各社が4気筒1000cc以下という排気量にすり寄る。
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SUZUKI '98 TL1000R
SUZUKI
'98 TL1000R
前年に発売が開始されたTL1000S用をベースとした水冷Vツインエンジンを、専用アルミ製フレームに搭載。スーパーバイクレース参戦を視野に開発されたが、実際にはGSX-R750を熟成させたことからワークス参戦はなし。
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HONDA '92 CBR900RR
HONDA
'92 CBR900RR
既存排気量の枠にとらわれず、公道走行での軽快なハンドリングと満足できるパワーの両立を狙って開発された。並列4気筒エンジンを搭載し、初代は排気量893cc。これ以降、2年ごとの刷新を繰り返した。SSのパイオニアだ。
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そもそもスーパースポーツはどこから来た?

少なくとも90年代半ばには
その呼称はマイナーだった

 いまではメジャーとなった「スーパースポーツ(=SS)」というジャンルだが、これが一般ユーザーに認知されているようになったのは、わずか15年ほど前のことだ。

 ではそれまで、スーパースポーツに属するバイクがなかったのかといえば、そんなことはない。ホンダは他社に先駆け、92年にCBR900RRを発売。カワサキはややゆったりとした乗り心地ながら94年にニンジャZX-9Rを市販し、98年型では大きくスポーツ方向にシフト。さらにヤマハは、98年型としてツイスティロード最速を狙ったYZF-R1をリリースしている。

 しかし90年代半ばまで、オンロードにおける運動性能を追求したバイクの主流は「レプリカ」だった。レプリカとは、つまりレーサーレプリカのこと。レーシングマシンのデザインイメージと技術を取り入れた機種、あるいは市販車をベースとしたレースで使われるモデルが、このように呼ばれていたのだ。

 ところが、900や1000というのは、レースとはまったく関係なく誕生し、なおかつ当時はレースで使われることも稀だった。つまり、「レプリカ」ではない。

 そこで、困ったメディアなどが00年前後から多用するようになったのが、「スーパースポーツ」という呼称。そもそもホンダは古くから、レプリカに相当するようなマシン全般を「スーパースポーツバイク」と呼んでいた。結果的には、このジャンルの先駆者が使う名称になった。

00年前後“レプリカ”から
“スーパースポーツ”

1992
ホンダがCBR900RRファイアーブレードの発売を開始
1994
カワサキのニンジャZX-9Rがデビュー
ホンダがレースベース車の役割を担うRVF/RC45を導入
ドゥカティの916が投入初年度でSBKチャンピオンに
1996
スズキがGSX-R750をフルモデルチェンジ
ヤマハがYZF1000Rサンダーエースを市場投入
SBK(スーパーバイク世界選手権)でドゥカティが3連覇
1997
Vツインスポーツのホンダ・VTR1000Fが登場
スズキ初のリッターツインとなるTL1000Sがデビュー
1998
レースでの使用を前提としたスズキ・TL1000Rを発売
公道最速をテーマとしたヤマハ新機種のYZF-R1が大人気
1999
カール・フォガティがドゥカティを駆り再びSBK2連覇達成
全日本ロードレース選手権にXフォーミュラクラス新設
2000
ホンダがレースベースをVツインのVTR1000SP-1に
(SBKでは参戦初年度でシリーズチャンピオンを獲得)
スズキがGSX-R750を完全刷新。圧倒的スペックに
(ただしSBKや全日本でシリーズチャンピオンは獲得できず)
2001
スズキが750ベースのGSX-R1000でライバルに対抗
2002
全日本ロードレース選手権にJSB1000クラスが新設
ホンダCBR900RRの排気量は954ccまで拡大
2003
全日本ロードレース選手権の最高峰クラスがJSB1000に
2004
ホンダがCBR1000RRを発売。排気量が1000に
カワサキは9Rの後継としてニンジャZX-10Rを導入
SBKのレギュレーションが4気筒も上限を1000ccに
DUCATI 1299PANIGALE
DUCATI
1299PANIGALE
DUCATI 1299PANIGALE
DUCATI 1299PANIGALE
上級版となる1299パニガーレSは、オーリンズ製のセミアクティブサスペンションを搭載。マシンの走行状況に合わせて、減衰力が最適になるよう可変される。先代1199パニガーレSから発展させた機構。ふたつの動作モードに加え、固定モードも選べる。
DUCATI 1299PANIGALE
ハンドルスイッチで切り替えられるトラクションコントロールをはじめ、エンジンブレーキやウィリーを制御するシステムを搭載。作動状況は大型メーターで確認できる。

レースの枠にとらわれずスーパースポーツの原点へ

 スーパースポーツというジャンルを、ホンダのCBR900RRが創出したとすれば、それは市販車レースのレギュレーションを無視して、純粋にスポーツ性能を追求した結果だった。そして15年、各社がレース参戦を前提としたマシンづくりを続ける一方で、ドゥカティは新しいアプローチをしてきた。SBKホモロゲーションモデルとなるR仕様を設定する一方で、スタンダードおよび上級版となるパニガーレ/Sの排気量を、従来の1198ccから1285ccへと拡大。同時に車体各部を進化させ、レースにおける排気量上限を無視しながら市販ストリートバイクとしての性能を高めたのだ。

 シフトダウン時にも使えるクイックシフトや、コーナリングABS、ウィリーコントロールなど、電子制御も満載だが、排気量設定こそが、パニガーレが持つ“最先端”だ。

BMW S1000RR
こちらも“先”走る
BMW S1000RR

1

5 年型で大幅刷新を果たしたS1000RRは、DDCと呼ばれるセミアクティブサスを標準装備。走行中、状況に合わせて瞬時に減衰力が連続可変される。ブレーキは前後連動ABSで、前後連動のカットや比率の変更機能があり、任意でABSカットもできる。センサーを多数搭載し、メーターにはバンク角も表示。ボルトオンデータロガーを搭載すれば、自分の走りをデータとして確認できる。

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HONDA RC213V-S

世界最高峰ロードレースのモトGPで使われるワークスマシンには、当然ながら最新のテクノロジーが多数使われている。ホンダは今年、そんなモトGPマシンを、なるべく変更することなく公道モデル化することに挑んでいる。ファクトリーマシンが採用する、シームレストランスミッションやニューマチックバルブこそ省かれるが、それでも最新技術の宝庫であることは間違いない!

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