GooBike特集 バイクに関する特集ページ。バイク選びのノウハウなど、バイクライフを充実させるための情報が満載です。
TOP > 記事 > GooBike特集 >今すぐ使えるスマートライディングテクニック
低速バランスその2
タイトル画像

低速バランスその2

 低速バランスの基礎は、車体を垂直にすることだ。ストリートでもそれは同じ。例えば交差点などの停止時では速度が低くなる停止直前が一番バランスを崩しやすなる。減速時に車体が傾いていると、ハンドルを取られててしまい、止まれたとしても勢いで立ちゴケしてしまう場合もある。車体を垂直に保つには、シート真ん中に着座して頭も車体中心に据えることが重要だ。フォームもしっかりとニーグリップして上半身はなるべくリラックスしておこう。また、渋滞路など極低速で進むときは、ハンドル操作などの入力を行いつつ、リアブレーキ主体で車体姿勢をコントロールしたい。

斜めに入ると危険!

段差へ斜めに侵入すると、前輪が乗り上げすらせずそのまま転倒する可能性が高い。段差が小さくても図のような角度での侵入は厳禁だ。

段差へ入る時は垂直に!

段差へ入る時は垂直に!

前輪が段差を乗り越えても、油断せずに後輪もゆっくりと進める。
段差が大きい場合は、足を着きながらバランスを取る。あくまでも安全第一。

段差へ入る時は垂直に!

車体を垂直に立てるのは歩道の段差や踏切への侵入でも同じ。
段差へ車体とタイヤが直交するようにアプローチしよう。特に雨の日は徹底する。

point

停止するときも油断は禁物

足を早く出しすぎると不安定に

足を早く出しすぎると不安定に

普段何気にこなしている行為も、油断すると危険になる。例えば停止するかなり手前から足を出してしまうと重心がずれてバランスを崩しやすい。またニーグリップができないことで思うように車体をコントロールできなくなってしまう。最悪の場合は車体が傾いたままブレーキングを行ってしまい、ハンドルが切れ込んでバランスを大きく崩してしまうことになる。減速する場合でも、最後までニーグリップを行い車体姿勢を整えた状態で正しくブレーキングを行おう。

停止直前に足を出せば安定する

停止直前に足を出せば安定する

停止までの正しいアプローチは、着座位置がずれないようにしっかりとニーグリップをし、上半身の力を抜いてステアリングの動きを抑制しないようする。リアブレーキも停止直前まで使用して、停止直前に左足をやや前方に出すようにするとバランスを保って安定して止まれるはずだ。ただし、車両のステップ位置や体格によってバランスを取りやすい足の位置が変わるので、停止した状態で足が出しやすく安定する位置を探しておこう。

ここまで紹介した基本テクニック以外にも、ストリートを安全かつ快適に走るプラスアルファのテクニックがある。どの項目も誰にでもいますぐ始められるものばかりだ。
道路環境や車種、ライダーのスキルなどの違いはあれど、これらのひと工夫を覚えておけば、普段のライディングはもっと安全に、そして楽になるはず。
普段から意識して行っていれば、身体が自然と覚えてくれるから、モノは試し、まずは実践してみよう。

常に足場を探す

常に足場を探す

一部の車両ではシート高が高く、足をついてもバランスが取りにくいことがある。停止時にグラッ……とならないように常に足場を探しておこう。

半クラは一定で

半クラは一定で

発進低速バランスで重要な半クラッチ。つながり始めから数ミリの所で一定にし、むやみに切ったりつないだりしないことがポイントだ。

リアブレーキ主体で

リアブレーキ主体で

Uターンでも重要だったリアブレーキはストリートでも使える。車体の前後方向への挙動や駆動力を意識的に抑えるために、積極的に使いたい。

 今回は公道を安全にスマートに乗りこなすための基本的なテクニックについて解説してきました。フルバンクでコーナリングしたり、フロントアップしたりといった派手なシーンはなく、どちらかというと地味なテクニックばかりですが、実はライディング上達にとって大事なのはこうした基礎の部分です。  スポーツでも習い事でも基礎が大事であることは誰でも知っているはずです。でもこれがバイクとなると、軽視してしまうのは何故なのでしよう。それはバイクが乗り物だからです。クルマと同じように免許があれば誰でも乗れてしまうからです。ただ、バイクがクルマと決定的に違うのは、ライダー自らが「バランスをとる」必要があり、それが崩れたときには「転倒する」ことです。そして、もしそうなれば、そのツケは確実に自分に返ってきます。転倒しないためにはムリな運転や無謀な走りをしないのが一番ですが、そうしなくても危険は向こうからやってくることもあります。そのとき、頼りになるのは「自分」しかありません。どんな電子デバイスで武装していようが、最終的に危険を回避するのは自分自身のスキルであり判断力に他なりません。  賢明な読者の皆さんには既にお分かりと思いますが、ここで言うスキルとは特殊な能力ではありません。今回の特集で解説してきた地味な基礎の部分です。いつも謙虚な気持で、セーフティライディングを楽しんでください。

どんなバイクでもどんな場所でも余裕で乗りこなせる、そんな懐の広いライダーを目指してもらいたい。
まとめ画像

BACK NUMBER

テイストフルな2気筒に乗りたい
バイク用のエンジンにはさまざまな形式が存在するが、・・・
手軽に遊べる小型バイクに注目
今、原付二種モデルの勢いがいい! そして、それにつられるように・・・
バイクに乗って冒険へ行こう
果たして世界にまだ冒険はあるのか

バイクはクルマと同じく移動の手段になる。しかし、多くのバイク乗りは・・・
ミドルスポーツを読み解く、
5つのポイント

1000ccスーパーバイクの遺伝子を感じるスポーティで・・・
クルーザーの正しい楽しみ方
クルーザー=アメリカンタイプのバイクと考えられていたのは、・・・
EICMA×東京モーターショー
2年に一度の東京モーターショーに、世界最大の・・・
スクランブラーを愉しむ
2010年代に入って、ファッション<流行>はライフスタイル・・・
スーパースポーツを
100倍楽しく乗りこなす

レーシーなスタイリングに低いハンドルとバックステップ・・・
ヤマハSR400が
今なお支持される5つの理由

世の中には同一の車種名を持つロングセラーモデルは多いが・・・
いま、ネオ・クラシックが熱い
いかにもオートバイ然としたクラシックタイプのバイク。・・・
記事一覧