SHOWAのスカイフックテクノロジーを組み込んだ電子制御サスペンションを搭載した2021年モデルのVERSYS1000 SE(※写真は欧州発売モデル)。サスペンションの減衰力を電子制御で調整することで、まるでバイクがフックで吊られているかのような安定感を実現している。国内発売時期や価格は現在のところ未発表。
フロント17インチ、リア17インチはいわゆるツアラーやスーパースポーツと同径。オンロードでのグリップと安定感を優先させると、この選択が一番なのだ。タイヤはリム幅が広く、扁平率も低いものが採用されている。
VERSYS 1000 SEの現行モデルはシート高820mmに対し、20mmアップのハイシートがオプションで設定されていた。2021年モデルは840mmと発表されているため、ローシートのオプション設定が期待される。
最低地上高はスーパースポーツなどより少し高めの150mm。マフラーは当然ダウンマフラーだし、センタースタンドも付いているため、激しい林道に乗り入れることは基本的に想定されていない。エンジンは並列4気筒。
国内の現行ラインアップはSEモデルのみとなっているヴェルシス。先日SHOWAのスカイフックテクノロジーを二輪車として初めて搭載した2021モデルが海外発表になり、これが国内販売されれば、中古価格も動きそうだ。BMWのS 1000 XRは2020年のモデルチェンジを経て、旧モデルがねらい目なタイミング。
(※MT-09TRACERを含む)
TRACER900はMT-09 TRACERだったものが2018年に名称を変更し、誕生した新しいモデルだ。そのため、MT-09TRACERの頃の個体はだいぶ価格もこなれてきている。また、V4エンジンを搭載しためずらしいアドベンチャーモデル、VFR800Xがこの価格なのは、ホンダレースファンにはたまらない。
国内販売は2017年~という、わりと新しいモデルだが、その完成度の高さから評価はすこぶる高く、スズキ本社で毎年開催されるV-STROMミーティングは年々台数が増加し、大人気。なのに中古がこれだけ安いのは元の新車価格が安いから。ちなみにV-STROMなのにVツインではなく、並列2気筒エンジンを搭載。
ここで紹介しているモデルを見ると本当にこのバイクで未舗装路を走れるの?と思ってしまう方も多いだろう。そう。前17インチ、後17インチのアドベンチャーバイクは実質的にはオンロードツアラーといったほうが適しているかもしれない。 エンジンからして、これまで紹介したモデルのほとんどが軽量かつ低速トルクに優れた2気筒エンジンだったのに対し、このページのモデルではより高回転型の4気筒エンジンが主に採用されている。 では、前17インチのメリットとはなんだろうか。もちろんそれはオンロードでのスポーツ性能だ。MotoGPをはじめとする多くのスーパースポーツに採用されているこのホイールサイズは、長いモータースポーツの歴史がたどり着いたオンロード最速の最適解といってもよいだろう。 つまりこのページで紹介しているモデルを選ぶべきなのはアドベンチャーテイストのバイクは好きだけど、大きいサイズのフロントホイールのバイクに慣れていない人といえるだろう。これならばアドベンチャーでありながら、フルカウルツアラーやスーパースポーツと同じような感覚でオンロードを走ることができるし、それらに比べればフラットダートでの安定性や走破力は抜群に高いのだ。
METZELER KAROO Street
問:ピレリジャパン株式会社 https://www.metzeler.com/ja-jp/home
DUNLOP SPORTMAX ROADSMART IV GT
問:住友ゴム工業株式会社 https://dunlop-motorcycletyres.com/
このホイールサイズのアドベンチャーにはオンロードタイヤを履かせるのが定石で、選択肢も無限といえるほど多い。今回はそのなかでも衝撃吸収性能が高く疲れにくく、摩耗してきてからのグリップ性能が高いROADSMART IVを推したい。また、少しでもオフ寄りにしたい人にはメッツラーのKAROO Streetがオススメ。
ライダー和泉 拓
フロント17インチのバイクはコーナリングで倒しこむとすごく切れ込んでいくイメージがあったのですが、VERSYSの場合はまるで19インチのようなフィーリングでした。それでもやっぱり17インチ×120mmサイズだからグリップはすごくしっかりしていますし、直線での安定性も高いですね。スカイフックの電子制御サスペンションの効果もあって、とてもライダーにやさしい特性になっていると思います。
※中古車相場価格はグーバイク調べ(2020年11月)。