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ビンテージオフ『スタイルブック』

有名ショップの各スタイルを参考にしてみよう!

カスタムすべきポイントが分かったら、あとはカタチにするだけ。とは言っても具体的な作例があるとよりイメージも湧きやすいはず。ここからは、カスタム車製作に強いショップが製作した様々なスタイルを見ていこう。
往年のオフロードスタイルを代表する、70年代風スクランブラーカスタムから60年代のダートトラックカスタムまで、
プロが生み出すスタイルを参考に、自分の目指したい方向性を探ってみよう。

モチーフとなったのは70年に発売されたSL90だ。アップフェンダーやコブラマフラーなど本格的なオフ装備と鮮やかなキャンディカラーが特徴のモデルである。

大阪のギャングパーツが販売しているのがXL230をSL化するキットだ。タンク&フェンダーの外装キットのほか、マフラー、ハンドル、ライト類など細かなパーツも用意しており、すべてを装着すると往年のSL90ソックリの外観に変身できてしまう。知らない人が見ればXLとは気づかないほどのハイクオリティぶりがスゴイ!

ベース車
ギャングパーツ
XL230改SL外装キット

基本はFRPゲルコートだが、塗装済み外装は当時のSLシリーズに合わせた4色展開。この外装変更だけでもXLの雰囲気を一変することができる。
◎外装済み:7万8000円/黒ゲル:3万8500円

ベース車
M&M’s
60’sスクランブラースタイル

基本的なスタイルは上のダートトラック仕様と近いが、右側でまとめられたアップマフラーや、セミダブルシート、リアフェンダーを装着するなど、スクランブラースタイルにまとめられている。特に2気筒車の場合、アップマフラーで二本出しにすると重たい印象となってしまうが、一本出しとしたことで軽快なイメージを作ることに成功している。

M&M’s
ダートトラックスタイル

トライアンフやBSAがアメリカのダートトラックで活躍していた60年代後半のマシンをイメージして製作されたW650。ワンオフされたタンク&シート、バッテリー移設やエアクリーナーを取り去ることでスッキリしたスタイルを生み出している。まさにビンテージ・ダートトラッカーのお手本スタイルといえるだろう。

ベース車
M&M’s
スクランブラースタイル

あえて大改造することで無国籍風スクランブラーに仕立てたCL。特にこの車両はリア周りの作り込みに注目したい。リアフェンダーのマウントを見直し、タイヤとシートレールの間に空間を作ることで、リア周りに軽快感を生み出している。この手法は他車種でも使えるテクで、リア周りが重く見える車両には大きな効果がある。

ベース車
ビンテージモトクロススタイル

ノーマルのタンクを生かしたままスクランブラースタイルにした好例。ブロックタイヤ、アップマフラー、ブリッジ付きハンドルと、ツボをしっかり抑えた上で、アルミフェンダーへの変更やライト類の小型化を行なっているので、雰囲気も抜群なのだ。他車種でもそうだが、タイヤをハッキリ見せるスタイルを目指すと、失敗がないだろう。

M&M’s
ダートトラックスタイル

トラッカーカスタムにおいてライトやメーターの小型化は一般的で、ストリートでもよく見かけるが、M&M’sではもう一歩踏み込んで、薄型のワンオフタンクやシートを製作。さらにはシートレールを短く加工し軽快感を演出している。また各部をブラックアウトし、車体全体の色味を抑えてシンプルさを際立たせているのもポイントだ。

ベース車
YAMAHA
TY-Sキット

70年代を代表するトライアルマシン、TY250S。Y’sギアのキットは、現行トリッカーをTY風にするボルトオンパーツなのだ。タンクはもちろん、特にシートとリアフェンダーのスタイリングは秀逸で、往年のTYファンも納得の出来栄えだ。それもそのはず、キットの監修は当時のTYを手掛けたGKデザインなのだ。
◎7万9800円

 90年代後半、ストリートで一大ブームとなったトラッカーカスタム。FTR250やTW200をベースに、『スカチューン』と呼ばれる独特の手法でカスタムした車両がストリートに溢れたのだ。
 ブームのはじめこそトラッカーシートやスーパトラップマフラーなど、本場アメリカのダートラ風車両が主流だったが、ブームが進むにつれ本来のそれとは大きくかけ離れ、やがて廃れてしまった。結局、当時のトラッカーブームは、ストリートで流行っていたカタチをみんなが真似て……を繰り返し、良くも悪くも本来のスタイルとは違う進化を遂げてしまったのだ。
 今回、ビンテージオフというくくりで往年の旧車が持つ雰囲気を再現するスタイルを提案した。どんな車両をベースにするとしても、重要なのは古き良き時代や車両をしっかり研究すること、つまり時代考証をしっかり行うことだ。
 その時代ならでは雰囲気を知ろうとすれば、自然とその世界に詳しくなるし、見る目も鍛えられる。そうなれば、ビンテージオフスタイルの根底にある『外せないルール』が自ずと見えてくるはず。
 今回は参考例として古い車両も紹介したが、大事なことは本物に乗ることではなく、本物を知ることなのだ。そこにさえ気がつけば、流行とは関係ないビンテージオフの世界を誰でも楽しめるのだ。

灯火類を外せば、今すぐにでもダートトラックレースに出れそうな雰囲気をもつ、M&M’sのW650カスタム。当時の車両を深く研究した末にたどり着いた完成度だ。

ギャングパーツの『SL化キット』をフル装備したXL230。SL90のパーツを徹底的にトレースし、XLに合せてデフォルメを行っているので、完成度も抜群なのだ。

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