バイクのヘルメット修理や清掃・メンテナンス方法
ヘルメットは長年使い続けていると汗や雨風、細かな擦り傷等が付き、気付かぬうちにひどく汚れている場合があります。被った瞬間の臭いを嗅いで初めて「汚れているかも・・・」と感じた方も多いのではないでしょうか。今回は、ヘルメットの修理や清掃・メンテナンス方法について解説します。
ヘルメットで汚れが付きやすい部分
ジャケットやシューズとは異なり、季節やシーンによってヘルメットの使い分けをしている方は少ないのではないでしょうか。年間通して使用していると手入れや清掃のタイミングを取りづらいので、汚れが気になっていたとしても特別な弊害が無い限り、使い続けがちです。
しかし、汗や雨風による汚れは毎日着実に内張りのスポンジへ染みこみ、小傷は放っておけば塗装剥がれや劣化の原因となり得ます。主に、ヘルメットで汚れが付着しやすい部分はヘルメット内部のスポンジで、傷が付きやすいのは外面です。

内張りスポンジの洗浄方法
ヘルメットによっては、内張りのクッションパーツを取り外せるタイプがあります(フルフェイスに多い傾向があります)。その場合はマジックテープ等で固定されているので、取り外せるパーツのみを全て取り外しましょう。
用意する物はパーツが全て浸かるサイズの洗面器やバケツ等の容器、台所用の中性洗剤です。まず、容器に水かぬるま湯を溜め、1リットルに対して5ccの中性洗剤を入れて洗浄液を作ります。
次に、容器にクッションを浸けこみ、丁寧に押し洗いをします。押せば押すほどスポンジに浸透した汚れが浮き出て洗浄液が茶色く濁ってくるので、汚れが出なくなるまで何度か洗浄液を入れ替えて洗浄しましょう。汚れが出なくなったら、綺麗な水で充分にすすぎ、水をよく絞ります。
洗浄後の乾かし方
手絞りをしただけのクッションは内部に多くの水分を含んでいるので、そのまま干してしまうとカビの発生やスポンジ劣化の原因となるので注意が必要です。まずは、乾いたタオルでクッションを包み、押すようにして水分を吸収しましょう。余分な水分を取り除けたら、風通しの良い日陰、もしくは半日陰に吊るして乾燥させます。
乾燥時は、乾燥機やドライヤーを使用して急速乾燥させたいと感じる方も多いかもしれませんが、スポンジや布部分の縮みが起きてしまう可能性があるので、よほど急いでいない限り自然乾燥をおすすめします。
小傷の修理・リペア方法
ヘルメットの外面に付いてしまった小傷の修理は、主にコンパウンド等を利用した研磨が一般的です。しかし、研磨時はヘルメットの塗装やペイントも同時に剥がれてしまうので、自己リペアを行う際は注意が必要です。ヘルメットの専門店では傷の修理だけでなく塗装やペイントを行っている店舗も多く存在しますが、傷の度合いやペイント内容によって金額は大きく変わります。
また、修理時に内部のスポンジ厚を変えればより被りやすくなり、理想の被り方が出来るヘルメットへとリペア出来ます。スポンジ厚を変えるには内張りの縫合や接着を解き、再び閉じなければならないので、自信が無い場合は専門店へ依頼しましょう。その他、ストラップ部分の劣化や軽度の擦り跡であれば自分でパーツを調達したり、小さなペイントを施したりすることで修復出来ます。
まとめ
長年手入れをしないままのヘルメットは衛生面だけでなく、劣化を早め耐久性にも支障が出てくる場合があります。清掃方法や簡単なリペア方法を覚えて、気持ち良くヘルメットが被れるように、常に良い状態をキープしていきましょう。
本記事は、2016年9月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。