バイクのセル(セルモーター・セルスターター)とは
原付バイクに多いのが「セルスターター」です。機構が若干重いため、搭載されるバイクが数少ないというデメリットがありますが、一発でエンジン始動可能という大きなメリットがあります。ここではセルに関する説明と故障等のアクシデントで、セルが回らない時の対処法を取り上げました。
バイクのセルとは
「セルフスターター」を略した言葉が「セル」です。バッテリーの電気の力を利用しモーターを回転させ、その動力でエンジンを始動させる方式です。ハンドル近くにあるスタータースイッチを押すだけでエンジン始動が叶うので、便利だと言われています。
ちなみに「セルスターター」「セルモーター」も同様、セルを意味します。前者は英語由来ですが、後者は和製英語として成り立っています。

セルの仕組みを理解しよう
エンジンはクランクシャフトが回転することで外気を取り込み圧縮させ、ガソリンを燃焼させて小さな爆発を起こすことで動きます。運転中は様々な機構の動きによってエンジンの回転力が保たれますが、エンジン始動時は外部からクランクシャフトに回転力を与えるための「きっかけ」が必要となります。
セルはその「きっかけ」を与えるための手段で、イグニッションキーを回す、エンジンスターターボタンを押すといった動作でマグネットスイッチを始動させ、セルを動かします。セルそのものはバッテリーの電源により動作します。
セルはバイクの総重量やコストに大きく影響します。小回りが利くスポーツレプリカや低コストを実現させた車種にはセルを搭載せず、キックスターターのみの仕様としていることが多いです。
バイクのセルがかからない時の対処法
冬の寒い日や故障等のアクシデントで「セルが回らない」「エンジンが始動しない」というトラブルに見舞われることがあります。第一に疑うべきはバッテリーです。セルを回す時、バッテリーに大きな負荷がかかります。長期間交換しないままのバッテリーはもちろん、ライトやウインカーを点けたままで停車していた場合には、バッテリーが消耗しセルを回転させるまでの力が残らないことがあります。バッテリーを交換することで、大抵はカバーすることが出来ます。
まとめ
セル付きバイクは、エンジン始動時の身体的負担が少ないため、女性や中高年ライダーにおすすめです。ただし、冬場にエンジンがかかりにくくなる・バッテリーの消耗に影響するといったデメリットもありますので、日頃からの手入れやメンテナンスは欠かせません。販売店等へ定期的に持ち込み、点検を依頼しましょう。
本記事は、2016年9月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。