クーラントとLLCの違いとは?成分や特徴の違い
バイクの冷却水は、クーラント液やLLCなど様々な言い方があります。これらは名称が違うだけで、成分や特徴に違いはないのでしょうか。今回は、意外と知られていないLLCとクーラントとの違いについてご紹介しましょう。
LLC(ロング・ライフ・クーラント)とは
LLCはロング・ライフ・クーラントと呼ばれ、冷却水に入れる溶剤を指します。LLCには以下の種類がありますが、すべてが同じ濃度ではありません。
これらの濃度や色は異なりますが、その役割に違いはほとんどなく、濃度を調整すれば、車用であってもバイクに使用することができます。
LLCの成分や使用用途

LLCには以下の成分が入っています。
不凍性薬品の濃度が濃いと、不凍性能は向上します。防さび剤は鉄やアルミなど各種金属に対する溶剤が含まれています。色素を入れて着色している理由は、飲料水と間違って飲まない様にするためといわれています。また、色が同じだと含まれている成分も似ている傾向があります。色は緑や赤の他にも、青など数種類が販売されています。冷却水にLLCを入れることによるメリットは、以下の通りです。
LLCを入れることで、0℃で凍ってしまう水が凍らなくなり、冬や寒冷地でも冷却水が循環できるようになります。また、LLCにはさびを抑制する作用があるため、パーツの保護につながります。冷却水にさびが発生すると、ラジエーターを詰まらせるなどバイクの不具合を起こしてしまいます。そのため、冷却水にはただの水ではなく、LLCが使われています。
通常のクーラントとの違いは?
クーラントとLLCには以下の違いがあります。
LLCは高性能なクーラントを指し、市販のLLCには、スーパーLLCなどさらに長寿命な溶液も増えています。実際には、冷却水や通常のクーラント液などをLLCと呼ぶことがあり、成分などに少しの違いはありますが、使用目的は同じです。バイクを乗る環境や季節ごとに、LLCの濃度を変えて使用するようにしましょう。
まとめ
本記事は、2018年8月31日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。