空冷エンジンで発生し得る、バイクのオーバーヒートの原因と対策
ハーレー等の空冷エンジンのバイクに乗っている際に意識したいのが「エンジンのオーバーヒート」です。オーバーヒートでエンジンが壊れてしまうことさえあります。今回はオーバーヒートの症状や原因、対処方法を紹介します。
オーバーヒートの症状と対処方法
エンジンがオーバーヒートすると、まずエンジンから「ガリガリ」といったノッキング音が聞こえるようになります。また、エンジンの回転も不安定になり、スピードも出なくなります。さらにオーバーヒートが悪化すると、アイドリングが不調になり、エンジンが停止してしまいます。場合によってはエンジン自体が熱でダメージを受けていることもあり、エンジンが掛からないこともあります。オーバーヒートしてしまったら、まずは安全で涼しい場所にバイクを停めて、エンジンを冷やしましょう。
しかし、エンジンに水を掛けるのは厳禁です。急激にエンジンを冷やすと、エンジンが破損する恐れもあります。加えて、ラジエーターの冷却水もチェックしておきましょう。また、重度のオーバーヒートの場合には、なるべくエンジンの再始動は止めておきましょう。既にエンジンがオーバーヒートで壊れている場合、再始動することで他のパーツも壊してしまうことがあります。そのため、オーバーヒート後はバイクショップに行ってバイクを診てもらうことをおすすめします。

オーバーヒートの原因
オーバーヒートになる原因には色々なものがあります。例えば、天候です。暑い日に運転をしていれば、エンジンも熱を持ちやすくなり、オーバーヒートに繋がりやすくなります。また、オイルの劣化も原因の一つです。オイルが劣化していると熱を吸収出来なかったり、摩擦熱が発生しやすくなってしまいます。また、電動ファンが無い空冷エンジンの場合には、「渋滞」が問題です。空冷エンジンは冷却するために風に当てる必要がありますが、電動ファンが無いと風が当たらず、オーバーヒートの原因になります。
オーバーヒートを防止する
オーバーヒートは少し工夫するだけで防止出来る可能性があります。まず、回転数を上げすぎないように、適切にシフトチェンジすることが肝心です。回転数を極力抑えることで、エンジンの発熱を抑えることが出来ます。他にも、長距離の運転をする場合には、適切に休憩を取るようにしましょう。また、油温計を取り付けてみるのも良い方法です。油温はエンジン温度に連れて上がっていくため、油温に注意すればオーバーヒートも防ぎやすくなります。
他にも、電動ファンが無い場合は後付の電動ファンを取り付けるのもおすすめです。オイルを冷やせばエンジンもオーバーヒートしにくくなりますから、オイルクーラーを新しく付けてみるのも良いです。とはいえ、オイルクーラーは単純に大きければ良いわけではありません。バイクによって適切な大きさのオイルクーラーを付けることが大切です。
まとめ
オーバーヒートは症状と原因、防止策を理解して、事前に防ぐことが重要になります。万が一、オーバーヒートを起こしたら、そのまま放置せずに、バイクショップに行って診てもらいましょう。
本記事は、2016年7月14日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。