この季節、梅雨のない北海道というフレーズは休日の天気予報に一喜一憂しているライダーの心をたきつける。広大な農地、緑の稜線がなだらかに続く牧場。そうした風景が心に刺さってくる。最高のツーリングルートが点在する魅惑の場所だ。
たとえば北海道にかぎらず、ビッグツーリングに出るとき、バイクにとって荷物を積む、ということは大切なツーリングテクニックになってくる。ストレッチコードやラバーネット、あるいはラッシングベルトを使ってリヤシートやキャリアに固定する。晴れの日の日帰りツーリングなら問題はないが、途中で雨に祟られるかもしれない場合は、荷物に防水カバーをかけたり、大きな防水バッグに丸ごと荷物を入れ、その上からラッシングする必要もある。耐候性を高めると、必然的にバッグの中身へのアクセスが少しずつ悪くなる。
その点、トップケースやサイドケース(パニアケース)を利用すれば、パッキングした荷物を入れ、フタを閉めるというだけで走り出せる。しかも、しっかりとした専用ステーを取り付けてからケースを取り付けるので、荷物がゆるんでいないかをチェックしながら走る必要もなくなる。まさにだれでも荷物の達人になれるのだ。価格は少々張るが一度使えばその便利さにうなること請け合い。ケース本体の取り外しも可能だから、宿で荷造りしてバイクにポンと装着、ということも可能だ。
注意点としてはサイドケースは車幅が広がるし、トップケースも重心位置から遠い場所に荷物を載せることになるから、ハンドリングや横風、走行風圧によるバイクの挙動変化が起こるので、無理なライディングは禁物だ。それさえ心得ていれば、キミのスポーツバイクをツアラー化させることも、じつは簡単なのだ。 |