もうひとつのヨーロピアンスタイル モペットと暮らしてみよう! |
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フランス映画をはじめヨーロッパの映画のワンシーンには、たびたびモペットが登場する。とりもなおさずそれは、生活の中にしっかりとモペットが浸透していることを表している。新しいところでは「アメリ」で、主人公アメリが恋をするニノが乗っていた。最後には楽しそうに2人乗りしているシーンも。他にも、フランスの片田舎の村でチョコレート店を開いた母娘が村人に喜びを与えていく「ショコラ」や、「ディーバ」、「ドリーマーズ」など、モペットが脇役として活躍する映画は数多くある。 |
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多くの映画のシーンで
脇役として活躍するモペット |
映画「アメリ」より ビデオ&DVD発売中 発売元:アルバトロス |
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利便性の良さは想像以上
街を快走する楽しさもいっぱい |
日常の足としていまや、スクーターはすっかり定着している。操作の簡単さや荷物の収納性、そして機動性の良さが、コミューターとして高く評価された結果だ。
そんな事情は日本だけじゃなくヨーロッパも同じ。歴史ある街並みの中を、大小さまざまなスクーターが走り回っている。
ところがよく見てみると、それらスクーターに混じってモペットもまた、多く走っている。日本ではなじみが少ないけれど、生活に密着した乗り物としてヨーロッパでは、モペットが広く浸透しているのだ。
映画の中でもたびたび登場するモペットは、実際にも、女性の足として活用されていることが多い。通勤通学、そしてショッピングにと大活躍だ。しかも、思い思いのファッションに身を包んだ女性がさっそうと走る姿は、なんともかっこいい!
じゃあ、モペットっていったいどんな乗り物なんだろう?ひと言でいえば、バイクと自転車の機能を兼ね備えたもので、エンジンを動力にして走ることもできれば、ペダルを漕いで走ることもできる。長距離の移動にはつらいけれど、コンパクトで軽い車体は女性にも扱いやすく、ちょっとそこまで…という使い方に、とても便利なのだ。
実は日本でも、そんなモペットがたくさん輸入販売されている。エンジンは大半のモデルが50cc未満。つまり原付1種。普通免許があれば乗ることができるわけだ。新車価格はだいたい20万円前後。国産スクーターと大差ない価格でヨーロッパ車に乗れるのだ。もちろん、もっと安価な中古車も数多くあるから、予算に合わせて選べばいい。
車体構成はいたってシンプル。だから車重も50kg程度と軽い。シート自体は決して低くはないけれど、女性にも簡単に取り回しできるのがうれしい。駐輪場での出し入れに苦労するのはいやだからね。
車種によってエンジンのかけ方はちがうけれど、スイッチを操作してペダルを漕ぐ方法が一般的。始動したら、後は右側のグリップ(アクセル)を手前に回せば、エンジン回転が上がりスピードを増していく。このあたりはスクーターなどと同じだ。
そうそう、同じといえばブレーキの操作もそうだ。右レバーで前ブレーキが、そして左レバーが後ろブレーキを作動させるようになっている。自転車から乗り換えても迷わない。モペットでなら、いつもとちがう気分で街へ飛び出していけそうだね。 |
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モデル=森久美子、鈴木恭子(プランニングミュー) 写真=東広幸 構成=栗栖国安
取材協力=SHOEI、HONORARY CONECTING ROD |
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