

250cc、650cc、1000ccの3クラス6車種をラインナップするVストロームシリーズは今、幅広い年齢層に絶大な支持を集めている。今回はVストローム250、Vストローム650XT、Vストローム1000の3台をモデルに遊び方の一例を紹介しつつ、その人気の秘密に迫ってみた。
Photo/Satoru Ise(Colors) Text/Satoru Ii
650が欧米で爆発的ヒット
Vスト人気は海外から
2002年、スズキはVストロームDL1000をヨーロッパで発売。ロードスポーツモデル・TL1000の90度VツインDOHC4バルブエンジンを搭載し、アルミフレームで軽量な次世代アドベンチャーツアラーモデルとして人気を博した。さらに2004年にはSV650のエンジンを搭載したVストローム650がデビュー。そのトータルバランスに優れた完成度が欧州で特に支持された。
2013年、Vストローム650がついに国内発売され、翌年にはVストローム1000が続いた。ここでは「ファラオの怪鳥」と呼ばれたDR800Sの特徴的な「くちばし」デザインも採用。2017年にモデルチェンジが行われ、弟分のVストローム250が追加ラインナップ、現在のアドベンチャーブームの一角を担うに至っている。
毎年スズキ本社で開催されるVストロームミーティングには若者から熟年のライダーまで幅広い年齢層が全国各地より新旧のVストロームを持ち寄り、Vストローム三昧の1日を過ごしている。
同クラスに比べて軽量な車体と熟成されたエンジン、先鋭的でありながらスズキの伝統を受け継いだデザイン。そしてその完成度にも関わらず若者でも手を出しやすい価格帯であることが、人気の理由と言えるだろう。
2018年のミーティングイベントには全国各地から563台・884名のVストローム乗りが静岡県浜松市のスズキ本社に集まった。ロングライドこそVストロームの本領発揮とばかりに、東北地方や九州から長旅を経てきたライダーもいるほど。
キジマ、スズキビジネスオート、タナックス、バイクブロス、ブリヂストン、プロト、ヨシムラのブースが出店。カスタムパーツの豊富さもVストロームの楽しみ方の一つ。