こちらは修理でお預かりしたヤマハ　ビーノです。 症状は発進と坂道が遅い、オイル漏れなどです。

走行距離はこれぐらいです。

分解前のテスト走行で変速がおかしいと判断し、クランクケースを開けて駆動系を点検する事にしました。

部品の破損や磨耗はありませんでしたが、型式違いのベルトが組まれていました。 ウエイトローラーも重量が標準と違っていました。 スクーターの無段変速機はセッティングがとてもシビアです。ベルト長さが1ミリ違うだけでもフィーリングが変化します。 ウエイトローラーも純正の重さに変更し、だいぶきびきびと加速するようになりました。

次はオイル漏れです。 車体右側、スタンドのあたりに時々ポタッと滴り落ちる状態です。 多少のにじみは問題ありませんが、明らかな漏れはエンジンが焼き付く恐れがあるので早めに対処した方が良いです。

右ボディカバーを取り外し、クーリングファンカバーを取り外します。 原因はオイルホースの損傷でした。 ホースも硬化して弾力が損なわれています。

古いホースを取り外し、新しいホースに交換します。 配管内にエアが混入しないよう注意して組み付け、最後にオイルポンプのエア抜きも行ないます。 これを怠るとエンジンが焼き付いてしまいます。

その他各部の調整や注油を行ない、テスト走行して作業完了です。 部品の在庫が全てあったので即日仕上げさせていただく事が出来ました。

作業時間及び修理費用は、機種・車両の状態により変動します。 また、作業の混雑状況や部品在庫の有無によっては数日お預かりとなる場合がございます。 あくまで目安としてご参照ください。