さぁ、成田山の次は佐原。とても有名なごま油のお店が佐原にあることを思い出し、行ってみたわけです。
日本で初めて地図を作った伊能忠敬の出身でもある佐原。戦争の空襲から免れたおかげで、タイムスリップしたような古い町並みが残っています。石畳でできた道、穏やかな流れの細い川、風情あふれる木の橋。時折吹く風になびく柳の音が心地いい。何もかも忘れさせてくれる、そんなゆったりとした時間が流れている素敵な街並みをお散歩気分で巡ります。
休憩しようかとバイクを止め、樋橋(ジャージャー橋)という大きな木の橋の横にある石段に座ろうとした瞬間、橋から大量の水が流れ出てきました。何!? あとで聞いたのですが、この橋は江戸時代の初期に、佐原村の灌漑用水を小野川の東岸から西岸に送るために作られたんですって。
そうそう、伊能忠敬の生家がジャージャー橋の前にあって、見学できるようになっています。近くには伊能忠敬記念館があり、どうやって地図が作られたかを学ぶこともできます。
休憩を終えた私は佐原での目的、ごま油屋さんへ。通行人を誘惑する香ばしいゴマの香りがのれんの奥から漂っています。地元でも有名な油茂製油(あぶらもせいゆ)は創業350年という老舗。楽しみにしていたごま油とラー油の大きいボトルをゲット!
買い物をすませ、佐原の初詣スポットである香取神宮に立ち寄ってお参りし、今日の最終目的地、銚子は犬吠埼の「地球の丸く見える丘展望館」を目指して佐原を後にしました。
沈んでく太陽と競争するように、高速道路を使いながら犬吠埼を目指すこと1時間。「地球の丸く見える丘展望館」に到着し、ダッシュで展望台へ。展望台に着いたとき、初日のクライマックスを飾ってくれるかのように空は大きなキャンバスでした。赤からピンクへ、そして夜へと交代するブルーのグラデーション。
自然の芸術にうっとり。何にもさえぎられることなく360度見渡せるんです。地球は丸いんだ……改めて思い知らされました。
これで初日のメニューはおしまい。九十九里の宿まで、大ちゃん号とのんびり走ります。宿に着いたとき、あたりはもう真っ暗で九十九里の海は見えずでしたが、明日の楽しみにとっておきました。 |
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初日の出の名所
本州最東端の犬吠埼 |
2日目の朝、あいにくの天気で朝日は見ることができませんでしたが、窓の外には九十九里の海が一面に広がっています。九十九里の海と平行して走る「波乗り道路」からスタートです。
ワインディングはないけど、どこまでも続く一直線の道を走るって最高。ビバ波乗り道路! そして再び犬吠埼へ。犬吠埼灯台を目指します。
丘の上にそびえ立つ大きな灯台。上からの眺めも素晴らしかったですが、階段を約100段一気に上るのは正直キツい! この灯台の上からは残念ながら初日の出は拝めないけど、海岸沿いからは十分きれいに見れるはず。なんてったって日本一早く日の出が見られる銚子だもん!
灯台見物のあとは、坂を下って「ウオッセ21」へ。ここは、元旦の朝は日の出に合わせてオープンするんですって。これはチェックですね!
新鮮な魚介類がいっぱいの市場にあるレストランで海老フライをランチに注文。衣が厚くてメインの海老が小さいことって結構ありますが、ここの海老はビッグでした。ランチのあとは来た道を戻るかっこうで犬吠埼マリンパークをチェック。大好きなイルカのショーもしっかり見ました。犬吠駅近くの満願寺では、この旅最後のお参りもしたんですよ。
お参りで始まり、お参りで終わったひと足早い「初日の出&初詣」ツーリング。心からリフレッシュできた2日間でした。ゆく年の疲れを取り、来る年の幸せを願いに……。何かとお休みの多いこの時期、ちょっと出かけてみませんか? バイクで初詣というだけでもステキですが、大切な人といっしょに足を伸ばして……。2005年もたくさん走りましょう! |
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