ツーリングスポット紹介:タイトなワインディングが多い富士山スカイライン(表富士周遊道路)
富士山スカイラインは、静岡県の御殿場から富士宮までを結ぶ、延長34.5kmの山岳道路です。約20kmの周遊区間と、その途中から分岐する富士山の新五合目に至る約13kmの登山区間で構成されています。正式名称は表富士周遊道路ですが、かつて有料道路であった際の名称である富士山スカイラインという愛称で呼ばれています。
日本一のスカイラインでオンリーワンの風景を楽しむ
富士山五合目の登山口にアクセスするには3つのドライブウェイがあります。「吉田ルート」の富士スバルライン、「須走ルート」のふじあざみライン、そして「富士宮ルート」へのルートとなるのが富士山スカイラインで、通行料金無料の一般道路となっています。
富士スカイラインは起点となる御殿場市茱萸沢(ぐみざわ)から終点の五合目まで、約26kmの距離で標高600mから2400mまで登っていきます。バイクで走ることが出来るスカイラインの中では、この富士山スカイラインが日本一の高さを誇ります。2400mの最高地点から観る、遮るものが無い下界のパノラマはここでしか観られない絶景です。
目の前に雄大な富士山を望み、眼下には駿河湾を眺めながらヘアピンカーブを連続してクリアしていくコース。登るにつれて美しい富士山の形が大きくなり、終点付近では手が届きそうなほど近くに見えてくる感覚は、このルートならではの醍醐味です。
晴れた昼間はもちろん、夕方や夜でも素晴しい景色が楽しめます。ただし、夜になると夜行性の動物がかなり多く、飛び出しもあるのでゆっくり慎重に走りましょう。

登山区間は急勾配の山岳ワインディングロード
富士宮市方面からのアクセスは、国道139号線・山宮交差点から。五合目までは距離30.2kmで、急勾配と急カーブが続くのは一部区間だけです。平坦で走りやすい道が続きます。
御殿場市方面からは、国道246号線「ぐみ沢丸田」交差点からのアクセス。五合目までの距離は32.8kmと、こちらがやや長いですが、急カーブが少なく走りやすい道です。
周遊区間から二合目で分岐して登山区間に入ると、山岳道路らしく勾配が急になり、カーブも多くなります。前半はゆるい連続コーナーが続きますが、後半になると一転して雰囲気が変わり、ヘアピンコーナーによるつづら折れが連続します。タイトなカーブが連続する山岳ワインディングロードならではの、ライディングテクニックが必要です。
帰路は連続するコーナーを一気に下ることになるので、オーバースピードにはくれぐれも注意して安全運転を意識しましょう。
マイカー規制や冬期閉鎖に注意
周遊区間は、大雨や大雪の場合を除いて1年を通して通行可能です。一方、登山区間は夏期に「マイカー規制」、冬期には「全面通行止め(冬期閉鎖)」を行っています。
登山客が押し寄せる時期に行われる夏のマイカー規制は、登山期間である7月上旬〜9月上旬にかけて実施されます。期間中は富士山スカイライン登山区間で、自家用車、レンタカーを問わず利用出来なくなります。
周遊区間のほぼ中間点、富士山二合目の部分に水ヶ塚駐車場という大きな駐車場があり、登山者用の駐車場が利用出来ます。ここから五合目までは臨時のシャトルバスを利用します。
二合目でも標高は1400m程度あるため、御殿場よりも7〜8度は気温が下がります。春や秋でも、ライダーは温度変化に対応出来るよう、暖かい服装の準備が必要です。冬場はさらに凍結のリスクがあるので注意しましょう。
冬期閉鎖の期間は例年11月から4月頃までです。道路状態や気候によって、閉鎖開始/解除の期間は異なります。通行可能な季節でも、走行可能な時間帯は毎月異なるので、ツーリングの前には必ずチェックしておくことをおすすめします。
富士山スカイラインへの行き方・おすすめルート
富士山スカイラインへのアクセスは以下の通りです。
東京からのアクセス方法
アクセス目安時間:東名高速道路 御殿場東料金所出口より約35分
アクセス方法
関西地方からのアクセス
アクセス目安時間:東名高速道路 裾野ICより約35分
アクセス方法
次に、富士山スカイラインに関するお問い合わせ先をご紹介しましょう。
お問い合わせ先
マイカー規制情報は自動音声案内で確認することができます。道路関連の問い合わせは静岡県道路企画課に、観光に関しては富士宮市観光課に問い合わせをするのが良いでしょう。
富士山スカイラインは、夏季と冬季にマイカー規制を行っています。規制内容は以下の通りです。
2018年度夏季閉鎖
2018年度冬季閉鎖
ツーリング出発前に、マイカー規制情報で道路状況を確認しておきましょう。
富士山スカイラインのおすすめルートは、富士山の周遊道路の散策です。途中、二合目で分岐をしているので、登山区間(県道152号線)を登って五合目まで行ってみるのも良いでしょう。9月下旬から10月下旬にかけて紅葉を楽しむことができます。富士山五合目付近では、運が良ければ雲海が見られることもあります。雲海が発生する条件は以下の3つです。
春か秋の早朝に訪れると、雲海を見られる確率が高くなるでしょう。また、富士山五合目に到着するまでのワインディングロードも楽しむことができます。
他のワインディングロードを楽しみたい場合は、富士山側から県道180号線を通り「富士五社神社」まで行く道を走ってみましょう。6km強のワインディングロードが続いており、ドライビングを楽しむことができるはずです。
富士山スカイラインには、水ヶ塚公園や富士山本宮浅間大社など、休憩場所となる観光地も多くあります。地図を確認し予定を立ててツーリングしても、予定を立てずに思いつくままバイクを走らせても、楽しめるスポットでしょう。
まとめ
バイクで行ける日本一の高さを誇る富士山スカイラインに出掛けてみませんか?ただし、登山シーズンは交通量が多くなり、また、マイカー規制もあるので注意しましょう。
本記事は、2017年1月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。