原付ツーリングの魅力とは?走行時の注意点やおすすめ車種も紹介
「原付でツーリングって可能なの?」
「わざわざ原付でツーリングする魅力って何?」
このように思ったことはないでしょうか?
本記事では原付ツーリングの魅力と注意点、おすすめの装備品やおすすめの原付バイクについて解説していきます。
原付でツーリングはできるのか?
初めに結論から言いますと、原付でツーリングは可能です。
ただし原付は排気量が小さく、普通自動二輪車などとは違った制限があり、注意が必要になります。
それでも一日以内、150km以内のツーリングなら原付でも現実的に可能です。
原付ツーリングの魅力

原付ツーリングの魅力は以下の5つです。
普通自動二輪車などでのツーリングとは違った魅力があります。
手軽に始められる
原付ツーリングは、非常に手軽に始めることが可能です。
普通自動車の免許をすでに取得していれば、おまけで原付免許もついてきます。
そのため原付バイク本体を買ってしまえば、その日からでも始められます。
普通自動車の免許を持っていない場合、原付免許の取得に手間暇がかかるかと言われればそうでもありません。各都道府県の免許センターに行き、学科試験に合格し、実技講習を受ければ最短1日で取得できます。
ただし地域によっては、免許センターで原付の実技講習が行われないことがあります。
その場合は、先に自動車教習所などで実技講習を受ける必要があるので注意が必要です。
取得費用についても受験料(1,500円)と実技講習(4,500円)、交付手数料(2,050円)を合わせて8,050円で済みます。
学科試験対策の問題集を買っても1万円前後です。
運転や取り回しの簡単さ
原付はサイズ感でいえば、自転車を少し大きくしたぐらいになります。
重量も100kg以下が大半です。
普通自動二輪車の教習に使われるCB400スーパーフォアの重量が200kgを超えてることを考えると、非常に軽量なのがわかると思います。
原付は小さく軽量な車体ですので、道を間違えてUターンするときや駐車スペースからの出し入れ、押し歩きのときの取り回しが非常に簡単です。
加えて、足を着いて停止するとき、ふらつかないので安心して運転ができます。
収納スペースの豊富さ
原付で多く見られるのは、スクータータイプです。
スクータータイプは他のタイプのバイクと違い、シート下の収納スペースがとても広いという特徴を持っています。
他のタイプのバイクの場合、シート下には車載工具と自賠責保険の書類ぐらいしか入りません。対してスクータータイプの場合、物によってはヘルメットなども収納できます。レインウェアも一緒に入れておけば、突発的な雨にも対応可能です。
さらにリュックまで背負ってしまえば、ツーリング先でお土産を買って帰るだけの余裕もできるでしょう。
燃費の良さ
軽量で小排気量な原付は、普通自動車とは比較にならないほど燃費が良いです。
あくまで一例ですが、2010年以降の原付ならカタログ値(定地燃費値)で60km/L以上、物によっては100km/L超えもあります。
ただし、実際のところは信号や坂、風の強い日もあるので、上記の数値の6割~7割ぐらいが目安です。WMTCモード値が記載されているのなら、そちらを参考にするとより実際の燃費に近くなります。
服装の自由度の高さ
これはスクータータイプの原付にいえることですが、スクータータイプはシートに跨る必要がないため、女性であればスカートも履けます。ひらひらしたスカートは走行の邪魔になるのでタイトスカート限定にはなりますが、おしゃれを楽しむ余地があるのは原付ツーリングの魅力です。
原付ツーリングの注意点
原付ツーリングの注意点は以下の2つです。
制限速度
原付の制限速度は30km/hです。現在走っている道路の制限速度が40km/hや50km/hだとしても、30km/hを超えてはいけません。性能的には30km/h以上の速度を出せますが、道路交通法に違反してしまいます。警察に捕まるのはもちろん、重大な事故に発展してしまう可能性があるので、30km/hの速度制限は守りましょう。
二段階右折
原付の場合、二段階右折の標識がある場合や三車線以上の道路の場合は、二段階右折する必要があります(二段階右折禁止の標識がある道路を除く)。途中までは二車線で、交差点の直前で三車線になる場合もあるので注意が必要です。
原付ツーリングにおすすめの装備
バイクには、専用の装備やツーリングするときに利用できる便利な道具があります。
以下におすすめの装備品を説明していきます。
グローブ
グローブは転倒時のことを考えると、プロテクターが付いてるものがよいでしょう。夏は通気性が良いメッシュのグローブ、冬はレザーやゴアテックスなど、防寒性の高いものがおすすめです。
レインウェア
レインウェアは、バイク用のジャケットの上から重ね着することもあるので、1~2サイズほど大きめがおすすめです。
加えて夏場の蒸れのことを考慮に入れると、防水性はもちろん、透湿性も優れているものがよいでしょう。さらに、裾がばたつかないように面ファスナーで調整ができるものだと、なお良しです。
キャリア・トップケース
バイクには、リアキャリアという商品を取り付けられます。
リアキャリアにトップケース(リアボックス)を設置すると、積載量を上げることが可能です。商品によっては、積載量が30Lや40Lを超える物まであり、なかには鍵をかけられる防犯性の高いものもあります。
車載工具
ツーリング先でトラブルが起きたときのためにも、車載工具を載せておきましょう。
新車にはもともと付いていますが、中古車の場合ついていないことがあります。
そのため、以下のような車載工具をツーリング前に購入することがおすすめです。
これらがあると、どこかしらのネジが緩んでしまった場合も対処ができます。
さらにプラグレンチと予備のプラグがあれば、立ちごけをしてプラグがかぶった場合でも交換可能です。
シートバッグ
シートバッグは、リアシートやリアキャリアにベルトで取り付けるタイプのバッグです。
小物やお土産など、いろいろな物が収納できます。
防水性の高いものや、バイクから取り外したあとにリュックになるような商品まであります。
加えて、荷物に応じて容量が変えられるものもあり、普段遣いのときは小さくまとめられ非常に便利です。
日帰りツーリングに使える5L~15Lぐらいのものから、連泊できるような30L超えのものもあり、さらにはテントなどのキャンプ道具一式積める60Lなどのシートバッグもあります。
ツーリングルートを決める際のポイント
原付には、先述したとおり30km/h制限があるため、周りの車の速度に合わせられません。
その結果、どうしても追い越しをされることが多くなります。大型トラックはもちろん、軽自動車などにも追い越されると風圧の影響を非常に強く受けます。
そのためツーリングルートを決める際は、交通量が比較的少なく、追い越しをされるリスクの低いルート、もしくは原付のゆっくりした速度で走れる道でルートを組むのがおすすめです。
また、30km/h制限を考慮に入れて、朝早めの車の少ない時間帯に出発するのもよいでしょう。
おすすめの原付バイク
最後におすすめの原付バイクを3つ紹介します。
ヤマハ ビーノ
最高出力(PS) | 4.5 |
---|---|
最大トルク(kgf・m) | 0.42 |
排気量 | 49cc |
冷却方式 | 水冷 |
燃料消費率(km/L) | 80.0(30km/h走行時) |
車両重量 (kg) | 81 |
メーカー希望小売価格 | 20万3,500円~ |
中古車平均価格 | 16万7,000円 |
女性をターゲットに開発された、まるっとした可愛いデザインの原付バイクです。
シート下のトランク容量は約20Lあり、ヘルメットやレインウェアを収納できる広さです。
右側のインナーボックスには500mlのペットボトルを入れられます。左側にはグローブボックスが設置され、手袋などの小物が収納可能。中心には折り畳めるフックがついているため、シート下に入らないときにエコバッグなどの荷物をかけられます。
ヤマハ JOG
最高出力(PS) | 4.5 |
---|---|
最大トルク(kgf・m) | 0.42 |
排気量 | 49cc |
冷却方式 | 水冷 |
燃料消費率(km/L) | 80.0(30km/h走行時) |
車両重量 (kg) | 78 |
メーカー希望小売価格 | 17万500円~ |
中古車平均価格 | 13万6,000円 |
JOGには500mlのペットボトルを収納できるインナーボックスがあり、中心にエコバッグなどを引っかけられる折りたたみ式のフックも搭載。シート下のトランク容量はJOGの容量は約19Lあります。
スクーターは停止する際に足を開かなくてはいけず、シート高が高いとふらつく原因になりますが、JOGのシート高は705mm。小柄な方でも安心できる足つき性能を実現しています。
ホンダ ジョルノ
最高出力(PS) | 4.5 |
---|---|
最大トルク(kgf・m) | 0.42 |
排気量 | 49cc |
冷却方式 | 水冷 |
燃料消費率(km/L) | 80.0(30km/h走行時) |
車両重量 (kg) | 81 |
メーカー希望小売価格 | 20万9,000円~ |
中古車平均価格 | 17万9,000円 |
現行モデルは、ビーノの兄弟車ですそのため基本性能は同じになりますが、デザインに違いがあるので好みで選ぶとよいでしょう。
まとめ
ツーリングといえば、普通自動二輪車や大型自動二輪車のイメージがあるかもしれませんが、原付には原付の良さがあります。
自転車より早く、けれど車よりゆっくりな速度。それゆえに、景色を楽しみながら旅をすることができます。時間に追われる昨今において、これは最高の贅沢といえるのではないでしょうか?
本記事は、2022年9月8日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。