冬のツーリングの魅力とは?注意点や適切な服装についても解説
冬ツーリングと聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
温かいものがおいしく食べられること、きれいな景色が見られることなど、いろいろあると思います。
また、寒さが真っ先に思い浮かぶ方もいるかもしれません。
このページでは、冬ツーリングの魅力と気を付けるべきポイントや適切な服装について解説していきます。
冬ツーリングの魅力とは?
冬ツーリングでは、その季節ならでは食べ物や体験を満喫できます。
この項目では、その魅力についてご紹介していきます。
景色や気温に関わる魅力
冬は夏に比べて空気がきれいだと思ったことはありませんか?
冬は四季のなかで最も空気中の塵や水分などのゴミが少ないため、きれいな景色を見られます。カメラをお持ちであれば、遠くの山々や都会の夜景を美しく、写真に収められるでしょう。
それだけでなく、冬は海もきれいです。海水浴シーズンでないため海岸に人が少なく、それに比例してゴミが少なくなるため四季のなかで最も美しい海を見られます。
海に入らずとも、砂浜でゆっくりとした時間を過ごすのもおすすめです。
バイクのエンジンも絶好調!
エンジンは、ガソリンと空気を混ぜた気体に着火して、爆発させてエネルギー生み出す仕組みです。酸素量が多いほど爆発力が高まるので、エンジンパワーが増加します。
また冬は、空気中に含まれる酸素の量が四季のなかで最も多くなる季節です。加えて、エンジンが冷えるため、その相乗効果で冬はエンジンが絶好調になるのです。
冬ならではの食事の楽しみ
冬は温かいものを無性に食べたくなります。温かい缶コーヒーやラーメン、鍋などがおいしい季節です。
冬ツーリングでは寒さが身に染みるので、温かい飲み物や食べ物がとてもおいしく感じられます。
ツーリングの休憩では、ぜひ温かいものを召し上がってみてください。
温かい食べ物が体に染みるだけでなく、冬ならではの食べ物も楽しみの一つです。
冬の食べ物と代表といえば、鍋でしょう。鍋に入れる食材は地域によってさまざまで、寒くなると魚介類やきのこ類などの風味が良くなるため、おいしくいただけます。
鍋以外では、おでんも冬においしい料理です。
おでんはコンビニでも気軽に買えるので、冬ツーリングの途中にコンビニのおでんを食べるのもおすすめです。
他にも冬ならではの料理がたくさんあるので、それを探しにバイクを走らせるのも冬ツーリングの醍醐味といえます。
レジャーや観光的な魅力
日本では、各地で温泉が湧き出ています。
冬のツーリングで冷えた体を温泉で温めるなど、普段の疲れを温泉で癒すことを目的にしてもよいでしょう。
温泉には効能があるものが多いので、普段の生活で体に蓄積した疲労を癒してみてはいかがでしょうか。
温泉のほかには、グランピングを楽しむのもおすすめです。
グランピングは最近流行りの「豪華なキャンプ」で、テントを張ったり調理したりするための道具は必要ありません。ツーリングではたくさんの荷物を運ぶことができないので、手ぶらで参加できるグランピングはうってつけです。
費用は通常のキャンプよりかかりますが、普段とは違う雰囲気を味わうために利用してみてはいかがでしょうか。
冬ツーリングで気を付けておきたいポイント

ここまでの内容で、冬ツーリングの魅力はおわかりいただけたと思います。
しかし、冬のツーリングではいつも以上に気を付けるべきポイントがあることを忘れてはなりません。
安全に楽しくツーリングを行なうために、以下でご紹介するいくつかのポイントをしっかり押さえて走行しましょう。
走行上のポイント
冬ツーリングでは、道路の状況はもちろんバイクの状態もしっかり把握することが重要です。
この項目では、走行中に気を付けておきたいポイントについてご紹介します。
逆光対策について
冬は太陽の位置が低いので、光が目に入りやすく危険です。
特に夕方は太陽の位置が低く眩しいので、気を付けて走行しましょう。
逆光に対応したバイザーや偏光機能のあるサングラスを購入することをおすすめします。偏光機能のあるものを使えば、車のガラスや水面の反射を防ぐことができ、海や川などをはっきりきれいに見ることができます。
路面凍結について
気温が-3度を下回る場合は、路面が凍結する可能性が非常に高いため、注意して走行してください。
橋の上や日陰は温度が低くなりやすく、路面が凍結しやすいので特に注意が必要です。慎重に走行するようにしましょう。
標高が高い場所
冬場は、標高が低い所でツーリングを行なうようにしましょう。
なぜなら、標高が100m上がると気温が0.6度下がるといわれているからです。たかが0.6度だと思って油断してはいけません。標高の高い山などに行くのは、できるだけ避けましょう。
タイヤが冷えていると危険
タイヤは、温まることで本来のグリップ力を発揮します。
特に冬場はタイヤを温める必要がありますが、安全に温めるためには直線道路を走行するのが理想です。
タイヤを温めるというと、サーキットで行われるような蛇行運転(ウェービング)を思い浮かべるかもしれませんが、それは危険なので避けてください。
ブレーキを使ってタイヤを潰し、揉んであげると安全にタイヤを温めることができます。
なお、短時間の休憩でもタイヤは冷えてしまうため、休憩後もタイヤを温めることを心がけて走行しましょう。
身体的なポイント
冬ツーリングでは、できるだけ体を冷やさないことが重要です。
この項目では、身体的なことで気を付けるべきポイントについて解説します。
体感温度について
冬ツーリングでは、体を冷やさないために体感温度を考えて服装を選択する必要があります。
例えば、気温が5度のときに時速70kmで走行すると、体感温度は約-14度になります。そのため、単純に気温で服装を判断するのは避けたほうがよいでしょう。
天気予報で気温と風速、湿度や日射量を確認して服装を決めることをおすすめします。
体を温める方法
ツーリングをしていると、体の芯から冷えてしまうことがあると思います。
この状況で走り続けるのは健康に悪く、安全ではありません。
効果的に体を温める方法を紹介します。「寒くなってきたな」と思ったら、バイクを止めて下半身の運動をするのです。
下半身には、全身の筋肉の70%が集中しています。下半身には大きな筋肉が多いため、動かすことで効果的に身体を温めることができます。
このほか、温かい飲み物で体を温めるのもおすすめです。
水分補給を忘れずに
水分補給も非常に大切です。
冬は寒いため水分補給を怠りがちですが、実は冬でも脱水症状を起こすことがあるのをご存じでしょうか?
人間は、寝ている間にもたくさん汗をかきます。また、汗をかいているように見えなくても実際に失われる水分は多く、普通に生活しているだけでも一日2.5L程度の水分を消費しているといわれています。
このように気付かずに消費する水分があるため、気温が低い冬であっても、いつの間にか脱水症状になる危険があるのです。
こまめに休憩を取り、水分を補給しましょう。
冬ツーリングで必要な服装
冬ツーリングは万全な服装で臨まないと、凍える寒さのなかで走行することになります。体が冷えると手足が動きづらかったり気分が優れなかったりするため、健康面や安全面で支障が出ます。
冬ツーリングに必要な服装について、ポイントを確認していきましょう。
防寒の基本は3レイヤー
防寒の基本は3レイヤーで、これをベースに服装を考えます。
3レイヤーとは3層のことで、以下の3つで構成されます。
快適なツーリングをするためには、この3レイヤーが重要です。
それぞれのレイヤーについて、次項で詳しくご紹介していきます。
襟元からの冷気をシャットアウト
ツーリング中は、おもに首や手首、足首の隙間から冷気が侵入してきます。
それを防ぐためには、隙間をできるだけ防ぐことが重要です。
上記3点の対策が有効ですので、ぜひ試してみてください。
上半身はどのような服装が最適?
上半身の服装は、先ほどご紹介した3レイヤーを忠実に守ることが重要です。
ベースレイヤーは肌着なので、アレルギーなどがある方は慎重に選んでください。
機能性の高い商品を選ぶべきですが、特に保温効果に優れたものを選ぶとよいでしょう。例えば、ユニクロのヒートテックなどがおすすめです。
ミッドレイヤーは、肌とミッドレイヤーの間に空気の層を作り、暖かい空気によって保温するものです。ユニクロのフリースやライトダウンなどがあります。
非常に寒い場合は、ミッドレイヤーを2枚にしたり、生地が厚いものにしたりするとよいでしょう。
アウターレイヤーは、雨や冷たい風を防ぐためのものです。商品を選ぶ際は、防雨・防風機能のあるジャケットやアウターを選ぶとよいでしょう。
下半身はどのような服装が最適?
下半身も、3レイヤーを基本に考えます。
ベースレイヤーには、保温効果の高いインナータイツを選ぶとよいでしょう。
ミッドレイヤーは暖かい空気の層を作って保温するものなので、生地が起毛になっているものがおすすめです。
下半身のアウターレイヤーは、特に防風性能の高いものを選ぶとよいでしょう。それは、上半身よりも下半身のほうが風の当たる面積が大きいからです。
ユニクロの防風ジーンズなどがおすすめです。
まとめ
今回は、冬ツーリングと魅力についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
安全にツーリングするためには押さえるべきポイントが多いですが、魅力も多いのが冬ツーリングです。目的地や走行ルートについては、インターネットや本で調べるとたくさん出てくるでしょう。
服装については、バイクウェアブランドなどから、おしゃれなものが多く販売されています。お気に入りのウェアも探すのも、冬ツーリングの楽しみの一つです。
スリップなどの事故に十分気を付けて、冬ツーリングを楽しんでください。
本記事は、2020年8月31日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。