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バイクのヘッドガスケット抜けの見極め方と交換方法について

「エンジンから冷却水が漏れる」
「最近バイクのパワーが落ちてきた」

もしかするとそれは、ヘッドガスケット抜けの症状かもしれません。

ヘッドガスケット抜けが起きると、どうなるのか?そもそもヘッドガスケットって何?と疑問に思う方も多いでしょう。そこでこの記事では、「ヘッドガスケット抜けの見極め方と交換方法」について解説していきます。

ヘッドガスケットとは

バイクのエンジンには腰上、腰下と呼ばれる2つの部分があります。さらに、腰上はシリンダーヘッドとシリンダーブロックの2つに分けることができます。

ヘッドガスケットはこの2つの接合部にある部品で、シリンダー内の気密性を高めるためのものです。それ以外にもエンジンオイル、ガス、冷却水(クーラント液)などが漏れることを防ぐ役割も担っています。

経年劣化や圧力などによって、ヘッドガスケット部分からガスや冷却水が漏れることを、ヘッドガスケット抜けといいます。ヘッドガスケット抜けが起きると、部品の破損やエンジンブローの原因になるため注意が必要です。

ヘッドガスケット抜けの原因と見極め方

ヘッドガスケット抜けの原因と見極め方

ヘッドガスケットが抜けてしまう原因は何なのでしょうか?また、その症状はどのように見極めればいいのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

ヘッドガスケット抜けの原因

ヘッドガスケット抜けが起きる原因はいくつか考えられます。

まず挙げられるのが、事故や転倒です。ヘッドガスケットが耐えられないほどの圧力がかかると、ガスケットが歪み、気密性が低下してしまいます。立ちゴケなどの軽い転倒の場合でも、一定期間はエンジンの様子を細かくチェックするようにしましょう。

他にも、冷却不足によるオーバーヒートや経年劣化でヘッドガスケット抜けが起きる場合があります。
冷却が充分におこなわれていないと、オーバーヒートによってシリンダーヘッドに歪みが発生し、ガスケット抜けが起きる場合があります。古いバイクや長い間整備していないバイクは、ガスケットの経年劣化に注意が必要です。

ヘッドガスケット抜けの見極め方

ヘッドガスケット抜けのサインには、主に以下のようなものがあります。

マフラーから白煙が出る

エンジンが水冷式のものは、シリンダーヘッド周りに冷却水が流れるウォーターラインがあります。冷却水がエンジンに流れ込むと、熱によって水蒸気に変わり、マフラーから白煙として排出されます。

また、流れ込む冷却水の量が多いと、エンジンブローを引き起こす可能性があります。液体は圧縮することができないため、大量の冷却水がシリンダー内に入ると過剰に圧縮され、ピストンやコンロッドを破壊してしまいます。これをウォーターハンマー現象と呼びます。

冷却水が減る

冷却水が極端に減る場合、シリンダーから冷却水が漏れている可能性があります。ヘッドガスケット抜けが起きていると、気密性を保つことができないため、そこから冷却水が漏れてしまいます。その結果、冷却水が減るのです。

冷却水が不足すると、エンジン本体を充分に冷却できなくなるため、最悪エンジンが焼き付いてしまいます。この症状が出ている場合は、なるべく早くヘッドガスケットを交換することをおすすめします。

冷却水が黒く濁る

ヘッドガスケット抜けが起きると、エンジンの燃焼圧力によって、排気ガスがウォーターラインを通り、ラジエーターまで届いてしまいます。この状態が続くと、冷却水に排気ガスが混じり黒く濁ることになります。

こうした症状がある場合、ラジエーターキャップを空けてエンジンを掛けると、冷却水にボコボコと気泡が混じります。

ヘッドガスケット抜けは、発見が遅れると他の部品にもダメージが及び、最悪の場合エンジンブローなど重大な症状を引き起こします。そうしたトラブルを回避するためにも、定期的な点検を行い早期発見することが大切です。

ヘッドガスケットの交換方法と費用

ここまで、ヘッドガスケット抜けの症状について解説してきましたが、もし該当する場合は、どのように交換すればいいのでしょうか?また、交換費用はいくらかかるのでしょうか?

ヘッドガスケットの交換方法

ヘッドガスケットを交換するためには、シリンダーブロックとシリンダーヘッドを分離する必要があります。自分で交換する方もいますが、正しく交換できていないと、バイクの買い換えになる可能性もあります。そのため、ショップや専門店に依頼するのが安心です。

自分で交換する場合は、取り付け部の平面を出すことや適切なトルクでの締め付けなどに注意して作業してください。

ヘッドガスケットの交換にかかる費用

ヘッドガスケットの交換にかかる費用は、1万円~10万円ほどが一般的です。症状が重い場合には、ガスケットを取り付ける面を平たく削る必要があるので、工賃が高額になることも少なくありません。

金額の内訳はヘッドガスケット代が数千円~2万円程度、工賃が数万円となります。

まとめ

今回はヘッドガスケット抜けについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?ヘッドガスケットは、バイクの部品のなかでも特に重要です。ヘッドガスケット抜けが起こると最悪、エンジンが壊れてしまいます。

最も効果的な対処法は、定期的な点検を心がけることです。点検によってヘッドガスケット抜けの兆候を早期発見することで、他の部品まで影響を及ぼす前に交換できます。

自分のバイクと長く付き合っていくために、冷却水の量や排気ガスの色などに注意しておきましょう。もし症状が現れた場合は、なるべく早くショップや専門店に整備を依頼してください。

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本記事は、2020年3月26日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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