バイクの強化クラッチとはどんな機構?わかりやすく解説!
バイクの持つ走行性能を最大限に発揮しようと、エンジンのボアアップを検討している方へお伝えしたいことがありますそれは、エンジンパワーを高めたい場合は、純正クラッチを強化クラッチへ替える必要性が高まるということです。走行性能を重視したカスタムを施していくなら、エンジンパワーと密接な関わりを持つクラッチについて知識を深めましょう。
今回は、強化クラッチの概要やメリット・デメリット、強化クラッチへ替えるべきバイクの特徴について解説します。
強化クラッチとは?詳しく解説!
強化クラッチとは、大きなエンジンパワーに対応できる強化版クラッチの総称です。クラッチ機構に搭載されるフリクションディスクやクラッチプレートの数を増やしたり、クラッチスプリングを強化したりすることで、強化クラッチとなります。
クラッチとはそもそも、タイヤ側のディスクを挟み込み、圧着(摩擦)させることでエンジンパワー(動力)をタイヤに伝えています。そのため、クラッチ側の圧着力が足りないとディスクをキャッチしきれず「クラッチが滑る」という現象が発生します。「クラッチが滑る」とは、タイヤ側のディスクが空回りをしている状態のこと。エンジンをどんなにボアアップしても、一定ラインから走行性能が上がらなくなってしまうのは、クラッチの圧着力がエンジンパワーに負けていることが原因です。この状態では、強化クラッチにしない限り、走行性能が上がることはありません。
つまり、エンジンパワーを適切に受け止めて走行性能を向上させるには、クラッチを強化して(圧着力を高めて)いくことが何より重要です。
強化クラッチのメリット/デメリットは?

強化クラッチに替えることで、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
<強化クラッチのメリット>
<強化クラッチのデメリット>
強化クラッチは、エンジン性能を高めた際に最も上記のようなメリットを発揮します。言い換えれば、ボアアップをしていないバイクなら、強化クラッチは必要ありません。また、クラッチを強化するほどディスクの圧着力は上がり、操作の快適性は低下してしまうため、注意しましょう。
強化クラッチはどんなバイクに必要?
強化クラッチを必要とするバイクとは、走行性能をシビアに求めるバイク。
例えば、レース走行を基本とする競技用バイクは、チューニングに合わせて強化クラッチにしていくことが欠かせません。
また、長距離ツーリングなどで高速走行を頻繁に行う場合、パワー不足はマシンに負担を与えます。余力あるパワーでマシンを労った走行をするためにも、エンジンのボアアップをした後、強化クラッチのメンテナンスは欠かせないでしょう。
まとめ
本記事は、2019年4月26日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。