セラミックコーティングとは?バイクに施工するメリットや費用を解説
「新車でバイクを買ったからずっときれいにしたい」
「汚れが付きにくいコーティングをしたい」
ガラスコーティングが一般的ですが、近年は、より耐久性が高い(でも費用は高め)といわれるセラミックコーティングという方法もあります。
この記事では、セラミックコーティングのメリットや費用に関して解説していますので、ご覧ください。
セラミックコーティングとは

出典:セラミックコーティング 広島市 バイクコーティング メンテナンス
新車でバイクを購入すると、きれいなバイクを維持したいという理由から、バイクを汚れや細かい傷から守るためにも「コーティング」をかけることが多いですよね。
近年では、「セラミックコーティング」というコーティングがとても流行っています。セラミックコーティングとは、車体を守るために塗布するコーティングですが、ガラスコーティングとはまったく別物のコーティングです。
そもそも、ガラスコーティングのガラスとは、ケイ酸塩、炭酸塩をおもな成分としており、それを液状化されたものを急速に冷却することで形成される固体を指します。
一方でセラミックは、半導体や炭化物、窒化物、ホウ化物といった無機化合物による無機固体材料の総称です。
セラミックコーティングはガラスより硬度が高いので、色鮮やかさや耐久性に非常に優れているのが特徴になっています。
そのため、セラミックコーティングには、ガラスコーティングの弱点でもある酸性雨や、鳥のフンによって起こる科学的な反応が起こりにくいメリットがあるのです。
コーティングをかけても、すぐにコート剤が剥がれてしまう、ガラスコーティングしたけど割れてしまったなどという方には、ぜひおすすめです。
バイクにセラミックコーティングを施工するメリット

セラミックコーティングの施工には非常に多くのメリットがあります。以下でメリットについて紹介するので、ぜひ自身の愛車にも検討してみてください。
エンジンやマフラーなどすべての部位に施工可能
セラミックコーティングの粒子は水の約1/3なので、各パーツの細かい部分まで施工可能になっています。また、施工面を均一にコーティングするため、塗装面やメッキ面のムラが少ないのが特徴の一つです。
また、セラミックコーティングは、耐熱温度1,050度にもなっているため、非常に耐熱性が高く、エンジンやマフラーにも施工可能です。そのため、エキパイなどの高温になる金属部分を保護することができます。
ツヤが蘇る
ボディ塗装面のツヤが出るため、経年劣化でツヤが少なくなってしまった塗装面に施工するとツヤが蘇ります。年式が古く、ボディの色があせてしまっていても、非常に鮮やかなボディが蘇るでしょう。
塗装面の色がくすんだりツヤがなくなってしまったりするのは、紫外線によって塗装色素が破壊されてしまうのが原因の一つです。セラミックコーティング後は被膜が紫外線を受け止めてくれるため、塗装面が保護されます。
ボディへのダメージを防げるのでメンテナンスが楽
ガラスコーティングよりも高い硬度のセラミック皮膜によって、ボディ表面のダメージを防げるのが特徴です。さらに、夏の強い紫外線による色あせ、日焼け、酸性雨による雨染み、洗車傷を防いでくれる利点もあります。
セラミックコーティングを施工したあと、メンテナンスが気になる方も多いのではないでしょうか。その点に関しては、問題ありません。セラミックコーティングしたバイクは、汚れが浮きやすくなるので、洗車も水洗いだけで簡単にお手入れできるようになり、施工後も非常に簡単にメンテナンスできます。
他のコーティングよりも寿命が長い
セラミックコーティングのほかにも、ポリマーコーティングやガラスコーティングなどがあります。愛車をきれいに保つためには、施工後の寿命がより長い方法を選択することが大切です。
ポリマーコーティングの寿命は、施工後3ヵ月~6ヵ月といわれています。ガラスコーティングは寿命が長く、3年~5年は維持されるでしょう。
セラミックコーティングの持続性は5年~7年と、他のコーティングよりも寿命が長いことがわかります。また、セラミックコーティングは自然劣化しないため、磨こうとしない限り、コーティング被膜は半永久的に剥がれないのが特徴です。
バイクにセラミックコーティングを施工するデメリット
実際に施工するとなれば、メリットだけでなくデメリットにも理解を深めておく必要があります。ここでは、セラミックコーティングのデメリットを紹介するので、検討する際にお役立てください。
傷やシミを完全に防ぐのは難しい
耐性に優れているのがセラミックコーティングの魅力ではありますが、汚れや傷、シミなどを完全に防ぐのは難しいことを理解しておきましょう。
予防効果の高さは期待できるため、定期的なお手入れによってきれいな状態を維持するのが有効です。
汚れが固着しづらいとはいえ、そのまま放置すれば落としづらくなります。また、定期的にお手入れしなければ、コーティングの寿命は短くなる可能性があります。施工する際は、このような性質も理解したうえで選びましょう。
他のコーティングよりも費用が高額
そもそも、セラミックコーティングの液剤自体が高額なため、他のコーティングよりも高くなる傾向にあります。また、セラミックコーティングは下地処理を丁寧に行なわなければならず、施工費用も他のコーティングと比べて高くなるでしょう。
費用は高額になりがちですが、費用と手間をかけた分の仕上がりが期待できます。業者によってはハイエンドメニューとして対応していることから、手軽なコーティングで済ませたい人には向いていないかもしれません。
施工にかかる時間が長い
セラミックコーティングでは、重要といわれている下地処理の工程だけでも多くの時間を費やします。作業スタッフの人数などによって異なりますが、数日はバイクを預けることになるでしょう。
日常的にバイクを利用する人としては、数日バイクを預けることで生活に支障をきたす可能性が考えられます。そのため、代車を貸し出してもらえる業者に施工を依頼するのがおすすめです。
ただし、バイクは修理などでも即日引き渡しが可能だったり、代車を管理できるほどのスペースがなかったりという理由から、代車を用意していない業者もあることに注意しましょう。
硬化した被膜を剥がす方法は研磨のみ
セラミックコーティングは、何層も重ね塗りを行なって被膜に厚みを持たせることが可能です。これはメリットといえる要素でもありますが、重ね塗りの工程でコーティング剤の拭き残しがあった場合、ムラになりやすい側面もあります。
一度硬化すると薬剤では簡単に剥がせないため、ムラができてしまった場合は研磨作業で修正するしか方法はありません。業者を選ぶ際は、インターネットで実績を確認するなどして、安心して任せられる業者を選びましょう。
バイクのセラミックコーティングにかかる費用
セラミックコーティングは、コート剤の種類や施工するお店によって費用が大きく異なる場合があります。また、バイクのサイズや排気量でも変動するので、あくまで基準になる金額を紹介します。
一般的なコート剤だと1万5,000円から6万円程度、高い性能を持つコート剤の場合8万円から25万円前後の費用がかかります。
また、セラミックコーティングはバイクショップに依頼もできますが、セラミックコート剤を購入して自分で施工することも可能です。その場合、1,500円から1万円程度でコーティングができます。
しかし、コーティングをする場合、バイクにホコリや汚れを施工中に付けてはいけないので、密閉された空間で作業が必要です。また、何度も重ね塗りをして、セラミックの層を形成することで、上記で紹介したメリットをより体感することができます。
そのため、自分で施工する場合だと、設備の問題や不慣れな手順から、コーティングにムラができたりするので、仕上がりのレベルを気にする場合は専門店に依頼するのがおすすめです。
セラミックコーティングを依頼する際の業者の選び方
初めて依頼する際は、どのような基準で業者を選べば良いのかわからない人もいるでしょう。ここでは、業者の選び方を紹介します。
施工環境が整っている
セラミックコーティングを行なう場合、遠赤外線ブースがあれば被膜を強制的に硬化できます。強制的に乾燥されることで、被膜硬度や撥水性能を向上させることが可能です。
また、コーティング被膜の密着性を高めるためには、クリーンブースでの作業が有効といえます。これにより、耐久性が上がるだけでなく、寿命が延びることにも期待できるでしょう。
施工を依頼する際は、これらの設備が整っている業者かどうかを確認してから依頼するのがおすすめです。
下地処理が丁寧
下地処理を丁寧に行なわなければ、コーティング剤の密着不良につながったり、コーティング剤の効果を最大限に引き出すのが難しくなります。
近年では、研磨なしのプランを用意している業者もあるようですが、仕上がりに妥協したくない人は下地処理をしっかり行なってくれる業者を選ぶのがおすすめです。
なお、ペイントコンディションはバイクによって異なるため、ケミカル洗浄やボディ研磨など、適切な下地処理が可能な業者に依頼するのが理想です。
施工実績の多い業者
セラミックコーティングは、乾くのが早くムラになりやすいため、高い技術力が求められます。セラミックコーティングを取り扱っている時点である程度の技術力は期待できますが、より安心して依頼できる業者を選びたい場合は、施工実績の多い業者に依頼するとよいでしょう。
実績の多さを確認する際は、企業サイトの施工事例を参考にするのがおすすめです。施工事例を掲載している場合、写真で施工後の仕上がりを確認できることが多いため、実際に依頼した際の仕上がりをイメージしやすいでしょう。
まとめ
今回は、バイクのセラミックコーティングのメリットや費用について解説しました。セラミックコーティングは、ガラスコーティングとは主成分が異なり、硬度が高く、色鮮やかで耐久性に非常に優れているのが特徴です。
また、コーティングが効いている間は、洗車も水洗いだけできれいな輝きを戻すので、汚れを落とす作業やワックスがけに時間をかけなくても輝きを維持できるでしょう。
セラミックコーティングには、色鮮やかな色彩を使ったハーレーや大型バイクに施工する人が多く、バイクのメッキ部分や色がきれいなタンクなども、よりきれいな輝きを保つことができるので、非常におすすめです。
最近では、セラミックコーティングを施工する方も非常に多くなり、バイク好きのなかでは話題になっています。バイクを新車で購入する予定の方や、バイクを大切にされている方は、セラミックコーティングを検討してみてはいかがでしょうか。
本記事は、2023年2月21日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。