バイク用ドライブレコーダー15選!選び方やメリット、取り付けポイントも解説
近年では、あおり運転などの増加によって、バイクのドライブレコーダーの取り付けを考えるライダーが多くなりました。
実際にドライブレコーダーを買おうとすると、あまりにも種類がありすぎて、どの商品を選んだらいいのかわからないと感じることもあると思います。また、普通自動車用のレコーダーやアクションカメラを持っている場合、それらで代用できないかと考える人もいるかもしれません。
この記事では、ドライブレコーダーの特徴やメリット、選び方、取り付け方のポイントなどを詳しく解説します。後半では、多くのライダーに注目されている15機種を紹介します。ぜひ購入時の参考にしてみてください。
バイク用ドライブレコーダーとは?
バイク用のドライブレコーダーとは、バイクならではの使用環境に合わせて開発されたドライブレコーダーの総称です。一般的にバイク用ドラレコと呼ばれることもあります。
バイク用ドライブレコーダーの特徴は、普通自動車用の商品や、代用品として検討されやすいアクションカメラと比較するとよくわかります。
バイク用と普通自動車用ドライブレコーダーの違い
バイク用ドライブレコーダーを製造販売するメーカーでは、バイク用と普通自動車用のドライブレコーダーには、以下3つの違いがあります。
厳しい気象条件に強い
バイク用ドライブレコーダーの最大の特徴は、雨風や寒暖差、直射日光などさまざまな気象条件に対応できることです。
普通自動車用のドライブレコーダーは、フロントガラスなどから降り注ぐ直射日光にあたることはあっても、雨や風にさらされることはありません。一方、バイク用の場合は、後述する防水機能などによって屋外で使い続けても壊れにくい仕様になっています。
本体が小さい
近年、以下のようにバイクのハンドルまわりに付けられるアクセサリーも増えています。
バイクの場合、普通自動車と比べて車両自体が小さいため、こうしたアクセサリーを付けられる場所に限りもあります。そのため、多くのバイク用ドライブレコーダーは、ライダーの運転やほかのアイテムの邪魔にならないように小さめに設計されています。
広角カメラが多い
バイクには、普通自動車のようにフロントピラーやセンターピラー、ルーフといった運転者の視界を妨げるものがありません。しかし、バイクの場合はヘルメットによって視界が遮られる範囲が広くなります。そのため、バイク用ドライブレコーダーでは、視覚以上の広い範囲で映像を撮影し、記録できる広角レンズのカメラを採用する機種が多い傾向にあります。
バイク用ドラレコはアクションカメラで代用可能?
アクションカメラの価格が手頃になったことで、「ドライブレコーダーの代わりにアクションカメラを使えないか?」と考える人が多くなりました。
アクションカメラとは、アウトドアスポーツシーンでの撮影を可能とする小型デジタルビデオカメラの総称です。このタイプのカメラは、スノーボードやスケートボードといったアグレッシブなスポーツでもよく使われています。
結論を先にいってしまうと、アクションカメラはバイク用ドライブレコーダーの代わりになりません。理由は以下のとおりです。
長時間使用に向いていない
アクションカメラで長時間連続撮影をした場合、発熱してフリーズするトラブルが起こることがあります。これは、雪山などの厳しい環境でも使われることを想定し、発熱する仕様になっていまからです。フリーズ直後に交通トラブルが起これば、大事な現場の映像を撮影できない可能性も出てきます。
エンジン始動と録画の連携ができない
一般的なドライブレコーダーは、エンジンをONにすれば録画を開始します。一方で、アクションカメラの場合、エンジン始動との連携機能がないため、基本的には手動で録画を始めなければなりません。そのため、目的地に向かって急いでいるときなどは、録画ボタンの押し忘れが生じることもあります。
加速度センサー録画ができない
多くのバイク用ドライブレコーダーには、急ブレーキや交通事故などで大きな衝撃を受けたときに、衝撃の前後数秒間を含めて自動で映像を保存する加速度センサー(Gセンサー)録画という機能があります。この録画データは通常の録画データを保存するSDカードに保存しきれないときには、ドライブレコーダー内のメモリーに保存されることもあるため、データが消失しにくい特徴があります。
一方アクションカメラの場合、データを取り出すまで新たな録画ができないことも多いため、注意が必要です。
駐車場監視録画ができない
ドライブレコーダーの場合、停車中のバイクに衝撃が加わると自動で録画開始できる機能があり、駐車場での当て逃げなどの対策ができます。一方でアクションカメラの場合、ほとんどの場合において衝撃を感知した際の自動録画の機能を備えていません。
バイク用ドライブレコーダーを取り付けるメリット

バイク用ドライブレコーダーには、以下2つのメリットがあります。
交通事故やあおり運転時の証拠になる
ドライブレコーダーは、いつ起こるかわからない交通トラブルや事故に備えて、バイクの周囲の状況を録画し続けるものです。
バイクの場合、ライダーの身体が露出しているため、普通自動車と比べて死傷者数の割合が高い傾向にあります。バイク事故に遭って自身が被害者となった場合に、相手側への損害賠償請求や後遺障害等級認定など手続きが発生する可能性があるでしょう。
また、小さなバイクの場合、あおり運転に巻き込まれて転倒する、自分は加害者ではないのに「バイクだから(事故を起こした)・・・」と相手に決めつけられるといったリスクも避けられません。
このようなときに証拠を提示できるように、ドライブレコーダーを使って映像を記録しておく必要があります。
ツーリング時の思い出になる
バイク用ドライブレコーダーに記録した映像は、個人で楽しむこともできます。
例えば、ツーリングでアクセスが難しいスポットに出かけた場合、レコーダーに記録された映像を使ってバイク仲間におすすめルートや注意点を教えてあげてもよいでしょう。また、動画を編集すれば、SNSや動画サイトに共有することも可能です。
バイク用ドライブレコーダーの選び方
バイク用ドライブレコーダーを選ぶときは、以下のポイントを比較検討していくのがおすすめです。
一体式と分離式
バイク用ドライブレコーダーの形状は、一体式と分離式の2つがあります。一体式とは、いわゆるアクションカメラのようにデータを記録する本体とカメラが一体になっている種類です。サイズは少し大きく、取り外し可能な商品がたくさんあります。
分離式は、本体とカメラがわかれているタイプです。分離式の場合、最初に決めた配線で常時設置するのが一般的です。
防水/防塵性能
バイク用ドライブレコーダーを屋外で使い続けることを考えると、防水/防塵性能は重要です。防塵とは、砂ぼこりのような塵を防ぐ性能です。防水/防塵性能は、IP(International Protection)規格の表示で確認できます。
例えば、IP56と書かれていた場合、2桁の数字の左側は防塵レベル5、右側の数字は防水レベル6を意味します。急なゲリラ豪雨や砂ぼこりなどをかぶるリスクを考えると、一般的にIP55以上の商品がおすすめです。
【IP55の特性】
電源の供給方法
バイク用ドライブレコーダーの電源供給には、以下2つの方法があります。
バイクのバッテリーから供給するタイプは、長時間ツーリングでも電池切れになることはありません。一方で、ドライブレコーダー本体から供給するタイプは、バイクから取り外して違う愛車に取り付けたり、交通事故のときに相手との話し合いの撮影をしたりすることも可能です。
ループ録画機能
ループ録画とは、記録メディアがいっぱいになってしまったとき、古いデータに上書きをしながら録画を続けてくれる機能です。この機能があれば、数泊のロングツーリングでも、事故直前の記録が消えることはありません。また、ループ録画機能が付いていると、記録メディアの残量を気にすることなく、運転に集中できるようになります。
スマホとの連動機能
録画映像の共有や確認作業を考えると、スマートフォンとの連携機能があったほうが便利です。例えば、交通事故が起きたときに、スマートフォンを使って撮影映像を保険会社に送信すれば、事故状況の説明も具体的に行ないやすくなります。
また、ドライブレコーダーには、Wi-Fiなどで連携したスマートフォンをモニター代わりに使い、カメラのアングル設定などをスマートフォンから行なえる機種もあります。連携可能なドライブレコーダーがあれば、旅先から撮影動画のSNS投稿などもしやすいでしょう。
前後の撮影
あおり運転の増加にともない、前方だけでなく後方の撮影ができるバイク用ドライブレコーダーも以下さまざまなタイプが発売されています。
安価な商品が多いのは、後者の同時撮影可能なタイプです。広範囲の道路状況を撮る場合、前後を同時撮影できるカメラを2台装着するのもおすすめです。
フルハイビジョン対応
撮影画像を交通事故の証拠として使うことを考えると、フルハイビジョンなどの高画質のものを選ぶのがよいでしょう。一般的には、画素数で200万画素以上、解像度で1080P以上のフルハイビジョンのものにすると、車両ナンバーなども確認しやすくなります。また、夜間撮影機能などが付いていれば、幅広い時間帯で映像を残せます。
広角カメラ
バイクの場合、自動車ドライバーと比べて運転中の視野も広くなります。自分が見ていた風景とあまり変わらない録画映像を残すためには、多少の湾曲収差があってもウェアラブルカメラに近い画角があるカメラを選ぶのが理想です。人気商品の場合、160度~170度ほどの超広角カメラを搭載した機種が多い傾向があります。
便利機能の有無
バイク用ドライブレコーダーには、ほかにも以下たくさんの便利機能があります。
商品を選ぶときは、自分に必要な機能の優先順位を付けながら比較検討するとよいでしょう。
バイク用ドライブレコーダーの取り付け方とポイント
バイク用ドライブレコーダーの取り付け場所は、おもに以下の3つです。ここでは、それぞれのメリット・デメリットや、取り付け時の注意点を紹介します。
ヘルメットに装着する場合
配線処理のいらない最も簡単に装着できる方法がヘルメットタイプになります。交通事故現場での話し合いなども録画できるため、警察の白バイ警官の多くもこのタイプを装着しています。
取り付け方法は、ヘルメットにあらかじめブラケットを付けるタイプと、両面テープで付けるタイプがあります。両面テープの場合、ヘルメットをしっかり脱脂すればテープをしっかり付けることができます。
ハンドルに装着する場合
ハンドルまわりも比較的簡単に取り付けられます。この場所には、マウントステーも取り付けやすいメリットがあります。すでにハンドルにシガーソケットやUSBチャージャーを装着している場合、電源供給も簡単に行なえることでしょう。
この場所は、ドライブレコーダーを手元で操作しやすいところも大きな魅力です。ただし、ハンドルまわりには、ナビゲーションやスマホケースなどのアクセサリーが増えやすい傾向があります。したがって、ハンドルにドライブレコーダーを取り付けるときには、運転に支障がない配置を考えたり、コード類を結束バンドでまとめたりするなどの工夫も必要です。
カウルなどの車体に装着する場合
カウルなどのバイクのボディに取り付ける場合、カメラとレコーダー本体がわかれている分離型がおすすめです。カウルの低い位置にカメラを取り付けると、迫力のある映像を撮影できます。ただし、この方法では、カウルのリレーのステーなどの取り外しも必要なので、カスタム初心者よりは中上級者向けになります。
車体には、自由度の高い取り付けができます。ただし、サイドカウルは、転倒時にダメージを受けやすいパーツです。そのため、装着するときには交通事故などの際にバイク用ドライブレコーダーが壊れにくい場所を見つけるようにしてください。
お店での取付実績はこちらから確認できます!
バイク用ドライブレコーダーのおすすめ商品15選
おすすめのバイク用ドライブレコーダー15商品を紹介します。
AKEEYO バイク用 ドライブレコーダー
ハンドルに多機能リモコンを取り付けることで、簡単に操作ができるバイク用ドライブレコーダーです。モニターIP65、カメラIP67の防水/防塵性能や目の前の風景のスクリーンショットもできる機能があります。リユレッシュ通知機能も付いているため、長時間の運転をするライダーにもおすすめです。
Blueskysea バイク用前後2カメラ DV688
IP67の高い防水/防塵性能で定評のあるバイク用ドライブレコーダーです。さまざまな取り付け器具が用意されているため、ライダー好みの位置にカメラと本体を装着できます。カメラのレンズも6層となっており、低い位置に取り付けるときにも安心です。
TOPRUI オートバイ専用 ドライブレコーダー
映像の範囲や見えやすさにこだわる人におすすめのドライブレコーダーです。フルハイビジョン1080P、画角160度のカメラで撮影可能になります。4インチのHDモニターに前後映像が同時に表示されるため、交通の流れの把握にも活用できます。
キジマ バイク用 ドライブレコーダー デュアルカメラ AD720
128GBのSDカードに対応することで、最大9時間の録画ができる製品です。加速度センサー(Gセンサー)にも対応しているため、事故などの大事な映像を誤って消してしまう心配もありません。前後録画もできるカメラも付いています。
SHUNBAI バイクライフ
無線LAN機能のあるバイク用ドライブレコーダーです。交通事故現場の状況などをスマートフォンから保険会社などに送信できます。取り付けブラケットがさまざまな場所に対応しているのも魅力です。
ミッドランド ドライブレコーダー XTC290
バイク用ドライブレコーダーのほかに、アクションカメラとしても使える製品です。旅先でマリンスポーツなどを楽しむライダーにも使い勝手のよく、運転中に撮影しながら充電可能です。取り付けマウントは3種類あるため、カスタム中・上級者にもおすすめです。
Blueskysea バイクドライブレコーダー DV128
128GBのSDカードに対応しており、約17時間の動画保存ができる製品です。付属のリモコンを使って録音や静止画撮影も行なえるため、交通トラブルやあおり運転の証拠をしっかり集めたい人にもおすすめです。録画中にリモコンのボタンを長押しすると、写真撮影もできます。
VSYSTO バイクドライブレコーダー A2F
ソニー製の高精細光学センサーが付いており、周辺の風景なども美しく撮影できる製品です。リアカメラには、超暗視機能が搭載されているため、夜でもきれいな動画を撮影できます。無線LAN機能を使えば、SNSなどへの動画投稿も可能です。
AKEEYO オートバイ専用GPS搭載 ドライブレコーダー AKY‐868G
GPS機能をグーグルマップと連動できる商品です。実際に走行した道やその周辺での速度を確認できます。接続は、色分けされた4本の配線をつなぐだけで取り付けられます。レンズセンサーはソニー製です。
デイトナ バイク専用ドライブレコーダー DDR‐S100A
自由に取り付け場所を選べるコンパクトなドライブレコーダーです。128GBのSDカードに対応しているため、最大14時間の録画ができます。200万画素のフルHDとイメージセンサーの組み合わせによって、夜間でも鮮明な録画が可能です。
ミツバサンコーワ バイク専用ドライブレコーダー
前後に162度の広角レンズを採用している製品です。本体をシート下に収納し、スマートフォンから手軽に映像確認できるドライブレコーダーになります。GPSで位置情報まで保存できます。衝撃録画機能も搭載しています。
デイトナ MiVue M760D
IP67の防水/防塵設計が魅力のバイク用ドライブレコーダーです。ダートコースや山道などを走る人にもおすすめのモデルです。GPS機能を使えば、走行ルートや時間の自動記録が可能で、最大128GBのmicroSDカードにも対応しています。
AKEEYO ドライブレコーダー
3種類のマウントを使って、ヘルメットやハンドル、腕、脚などにも装着できる製品です。HDRによって逆光に強く、全国のLED信号機の撮影もできます。アクションカメラへの切り替えも簡単です。Wi-Fi搭載モデルなのでスマートフォン側で録画や再生、保存などの操作を行なえます。
Ishino 記憶ドラ
お手頃価格のバイク用ドライブレコーダーを求める人におすすめの商品です。P68の防水/防塵性能があるほか、120度の広角レンズを使って前後同時の撮影も可能です。
アサヒリサーチ Driveman バイクカメラ
警視庁でも使われているシリーズで、ヘルメットに付けるタイプです。容量が足りなくなったときに自動で上書きするエンドレス録画もできます。HDMIやUSBでテレビやパソコンに直接つなげられるのも魅力です。
まとめ
バイク用ドライブレコーダーとは、二輪車ならではの使用環境に合わせて開発された商品です。一般的な商品には、普通自動車用と比べて厳しい気象条件に強く、ライダーの視界を超える範囲の広角レンズを使っているモデルが多い特徴があります。
バイクの場合、車両が小さくライダーの身体が露出しているため死傷者数の割合が高い傾向にあります。現場検証や相手方への損害賠償請求に備え、周辺の映像を録画しておくことが望まれます。
バイク用ドライブレコーダーには、5,000円前後で購入できる手軽なものから、2万円以上するハイスペックモデルまでさまざまな商品があります。比較検討時には以下のポイントから優先順位を決めて、自分に合ったものを選んでみてください。
バイク用ドライブレコーダーの取り付けでは、電源の取り出し作業が必要です。そのため、バイクカスタム初心者の場合、セルフではドライブレコーダー取り付けができないこともあるでしょう。その場合、バイクアクセサリーの取り付け実績が豊富なショップに相談をするのがおすすめです。
本記事は、2021年9月9日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。