2ストエンジンでかつて、その高性能ぶりを世界中にアピールしたスズキが、時流を見据えて4ストエンジンの開発に本腰を入れたのが70年代のこと。
そうして生み出されたGSは、スズキでは初めての4ストモデルながら、中型の並列2気筒、大型の並列4気筒エンジンともに高い完成度を誇り、後発だったにも関わらず、国内外の二輪市場に短期間のうちに割って入った。
80年代に入るとその地位は確固たるものとなり、GSXの名称で次々と高性能スポーツバイクを送り出した。独自のTSCCヘッドを採用したGSXシリーズは、年を追うごとにその性能を高めていき、レーサーレプリカとして一世を風靡するGSX-R創出の礎を築いた。もちろんGSXもロードスポーツ、高速ツアラーとして相変わらず進化を続けていた。
その過程で、ハヤブサなどのマシンも世に発信し、世界中の目を釘付けにしたのも周知の事実だ。