スズキST250の特徴と買取相場の傾向
スズキST250は、2003年12月に発売されたネイキッドバイクで、伝統的なスタイルを追求したモデルです。ボルティーの後継機種として登場し、排気量は249cc、空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブエンジンを搭載しています。
ST250の特徴は、クラシックなデザインとトルクを向上させた設計にあり、丸目のヘッドライトやアナログメーター、空冷単気筒のエンジンなど、シンプルで実用的な構成が魅力でした。2004年1月には、セルスターターに加えてキックスターターを装備したE-Typeが登場し、マフラーなどのパーツがメッキ加工されて高級感が演出されました。
2008年にモデルチェンジが実施され、フューエルインジェクションが導入されたためセル始動のみとなり、キックスターターが廃止となりました。その結果、2008年以降はE-Typeに一本化されます。
ST250はシンプルなバイクとして人気を博しましたが、2017年の排ガス規制対応を機に生産終了となりました。2014年モデルが最終モデルです。
スズキST250E-Typeの買取金額は、型式や走行距離、車両の状態によって変動しますが、16.9万円~36.3万円(2024年8月9日時点)程度です。
スズキST250を高く買い取ってもらうためのポイント
約14年間販売されたST250は、年式や状態などによって買取価格が変動するため、査定額が高くなるポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、高値で売れやすいST250のポイントをご紹介します。
グレード
ST250は、2003年から2007年まで製造されたST250と、2004年から製造・販売された上位モデルのST250E-Typeがあります。E-Typeではメッキパーツを取り入れるなどにより高級感があり、ノーマルのST250よりも高値となりやすい傾向です。また、錆びやすいメッキパーツなどの外観やエンジンがしっかりとメンテナンスされていることが、高値での買い取りにつながる重要なポイントです。
年式
ST250は2003年から2017年まで販売されたバイクです。一般的にバイクは年式が新しいほど高値が付きやすく、ST250もその傾向に合致しています。特に2007年以前の初期のモデルは高額の買い取りにはつながりにくい状況であることを把握しておきましょう。
2008年式以降のフューエルインジェクション化したモデルは人気があり、高値が付きやすい傾向です。
走行距離
バイクの買取価格は、一般的に走行距離が少ないほど高値になります。場合によっては年式よりも買取価格に大きく影響するポイントです。30,000kmを超えるかどうかが一つのボーダーとされています。
比較的古いモデルであるST250は、走行距離が多いほど評価が下がる傾向です。しかし、走行距離が短くても年式が古ければ、あまり乗らずに手入れもせず放置された可能性などもあり買取価格は下がってしまいます。できるだけ走行距離を抑えつつ、しっかりとメンテナンスを行なうことが大切です。
ボディカラー
ST250のカラーは初期がパールグラスホワイトやソリッドブラック、2004年発売のST250E-Typeでは、パールダークスペースブルーやパールネブラーブラックなど、さまざまなカラーが登場しています。
2014年の最終モデルは2色の組み合わせによる3パターンで登場しましたが、特に人気が高いのは、フォックスオレンジメタリックカラー/グラススパークルブラックのカラーリングです。
状態
エンジンなど各パーツの消耗の度合いや、外観の状態も重要な査定ポイントです。ST250E-Typeはメッキパーツを多く使用しており、すでに生産終了しているST250E-Typeは錆や色褪せが出ている車体も多いため、錆が少なく色褪せなどもないきれいな外観であればより高値での取引が期待できるでしょう。
スズキST250をより高く売るための注意点
スズキST250を買取査定に出す際に、少しでも査定額を高くするために意識したいポイントをご紹介します。
自分でキズや凹みを修理しない
バイクの査定前には、外観をきれいにしておくことが望ましいですが、キズや凹み、錆などの修理は安易に行なわないほうがよいでしょう。なぜなら、これらの修理には高い技術が必要で、自己修復が失敗すると、買取業者が再修理を行なうこととなり、かえって査定額が下がる恐れがあるためです。
また、修理費用が高額になることも多く、ほとんどはその費用をアップした買取額では回収できません。専門的な修理は業者に任せ、バイクはそのまま査定に出すことが賢明でしょう。
純正パーツは保管しておき査定に出す
バイクをカスタムして楽しんでいる方も多いでしょうが、査定に出す際には純正パーツを装着した状態に戻すことをおすすめします。買い取りでは、基本的に新車購入時のフルノーマルの状態が好まれる傾向があり、カスタムバイクはマイナス査定となることが少なくありません。
これは、カスタムの評価が人によって異なり、万人受けしない可能性があるためです。人気のパーツやカスタムショップの製品が使われている場合、逆に査定額が上がることもありますが、純正パーツと一緒に査定に出すだけでも効果的です。
査定前にはしっかり洗車する
査定前にバイクを洗車してきれいにしておくことは非常に大切です。まず、見た目が良いことで査定士の第一印象が良くなり、バイクを丁寧に扱ってきた証拠として受け取られやすくなります。逆に、汚れたままの状態だとメンテナンス不足を疑われ、査定額が低くなる可能性があります。
査定士は買い取り後に不具合が出ることを避けるため、手入れが行き届いていないと判断した場合には査定額も慎重にならざるを得ません。査定前にはしっかりとバイクを洗車し、できるだけ見栄えの良い状態に整えておくことをおすすめします。