ホンダ CRF1000L Africa Twinの特徴と買取相場の傾向
ホンダ CRF1000L Africa Twinは、2016年に「日常から夢の大地まで安心して楽しめる本格アドベンチャー」をコンセプトに登場したバイクです。排気量998 cm³の水冷4ストロークOHC直列2気筒エンジンを搭載し、オンロード・オフロードの両方で高い走行性能を発揮します。
2018年にはスロットル・バイ・ワイヤ(TBW)システムを採用し、ライダーのアクセル操作を電気的に検出してモーターでスロットルを制御することで、より繊細なトラクションコントロールを実現しました。同年には、Adventure Sportsモデルも追加され、大型燃料タンク(24L)やフロントサイドパイプ、スキッドプレートなど、長距離ツーリングや悪路走行に適した装備が強化されています。
このモデルは1988年に登場したXRV650 Africa Twinを起源とし、2000年まで続いたXRV750シリーズの後継として、CRF1000Lとして復活しました。開発にはダカールラリー参戦車両CRF450RALLYの技術がフィードバックされており、オフロード性能とツーリング性能の両立を図った設計が特徴です。
電子制御技術も充実しており、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)仕様やABS、トラクションコントロールなどを搭載。シート高は830mm〜890mm(ローポジション設定あり)で、車両重量は230〜253kgとモデルによって異なります。
なお、ホンダ CRF1000L Africa Twinの買取相場は、34.7万円~105.6万円(2025年8月19日時点)と幅広く、外装状態や装備仕様、走行距離、年式などの条件によって査定額は大きく変動します。
ホンダ CRF1000L Africa Twinを高く買い取ってもらうためのポイント
バイクの査定価格は、グレードや年式、車体の状態、走行距離など複数の要素によって決まります。ここでは、ホンダCRF1000L Africa Twinを高く買い取ってもらうためのポイントを解説します。
ポイント1:グレード
ホンダ CRF1000L Africa Twinには、以下のようなグレードが展開されています。
- CRF1000L Africa Twin(ベースモデル)
- CRF1000L Africa Twin Dual Clutch Transmission(DCT)
- CRF1000L Africa Twin Adventure Sports
- CRF1000L Africa Twin Adventure Sports Dual Clutch Transmission(DCT)
- CRF1000L Africa Twin Adventure Sports Type LD
CRF1000L Africa Twinにはベースモデルのほか、航続距離や走破性を高めた上位モデルのAdventure Sportsがあり、それぞれにクラッチ操作とシフト操作を自動化したデュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)タイプがラインナップ。また、Adventure Sportsにはシート高を約60mm下げた仕様のLDタイプもあります。
機能や車種の需要によって査定価格は変動するため、高く買い取ってもらうには需要が高まっているタイミングを見計らうことがポイントです。
ポイント2:年式
一般的に、バイクは年式が新しいほど査定額が高くなる傾向があります。CRF1000L Africa Twinは2016年に本格アドベンチャーとして市場に登場して以降、2017年には排ガス規制への適応と各部の適性化を行なったマイナーバージョンアップ、2018年にはスロットル・バイ・ワイヤ(TBW)システムの搭載をはじめとしたメジャーバージョンアップを行ないました。2019年には、全タイプにETC2.0車載器を標準装備としています。
このように、年式が新しいほど装備や性能が向上しているため、査定時にはプラス要因となる可能性が高いでしょう。ただし、車体の状態や走行距離、外装の劣化などによって査定額は変動するため、年式だけで高額査定が保証されるわけではありません。
ポイント3:走行距離
バイクの査定では、走行距離が少ないほど車体やエンジンの劣化が少ないと判断され、買取価格が高くなる傾向にあります。CRF1000L Africa Twinの場合、走行距離が5万km以上の車両と5,000km以下の車両では、平均で約30万円以上の差がつくこともあります。
そのため、走行距離が短いうちに査定に出すほうが高値になりやすいでしょう。
ポイント4:ボディカラー
CRF1000L Africa Twinのボディカラーは、年式やグレードによって多彩に展開されており、査定額にも大きく影響を与えます。以下は代表的なカラーと対応するモデル年式です。
- パールグレアホワイト(トリコロール):2016〜2018年モデル、Adventure Sports全般
- グリントウェーブブルーメタリック(トリコロール):2019年モデル(DCT含む)
- ヴィクトリーレッド:2016年モデル(DCT含む)
- キャンディープロミネンスレッド:2017年モデル(DCT含む)
- グランプリレッド:2018年モデル(DCT含む)
- デジタルシルバーメタリック:2016〜2017年モデル(DCT含む)
- マットバリスティックブラックメタリック:2018年モデル(DCT含む)
人気色の車両は査定額が高くなる傾向があるほか、流通量が少ないカラーや限定色は希少性が評価される場合もあるでしょう。売却を検討する際は、所有車のカラーが市場でどのように評価されているかを確認しておくことが大切です。
ホンダCRF1000L Africa Twinを少しでも高く査定してもらうための工夫
バイクは、査定に出す際の工夫によって査定価格が上がる可能性があります。少しでも高く買い取ってもらうために、ぜひ以下のポイントを意識しましょう。
年式とモデルを正確に伝える
バイクの査定価格は年式(初年度登録年)やモデルの仕様によって大きく変わり、年式が新しい車両や、人気・希少性の高いモデルは高く査定される傾向があります。
そのため、査定時には年式とモデルを正確に伝えることが大切です。情報が曖昧なままだと査定士が車両の状態を正しく把握できず、査定額が下がる可能性があります。また、信頼性を欠く対応は、査定者とのコミュニケーションにも悪影響をおよぼすことがあるため注意しましょう。
年式やモデルは、車検証やメーカー情報、取扱説明書などで確認できます。スムーズかつ正確な査定に向けて、事前にしっかりと確認しておきましょう。
定期的な整備をする
バイクの劣化を防ぎ、安全・快適に走行するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。エンジンオイルやオイルフィルターの交換、ブレーキパッドの摩耗チェック、チェーンのメンテナンスなどを定期的に行なうことで、車両の状態を良好に保てます。
査定では、こうした整備履歴が評価対象となります。特に法定点検や定期整備の記録が残っている場合は車両の信頼性が高いと判断され、査定額が上がる可能性が高まります。
整備履歴は「点検整備記録簿」や「整備時の領収書」で確認されるため、これらの書類は必ず保管しておきましょう。
複数の業者で査定を受ける
バイクの査定価格は業者ごとの在庫状況・販売ルート・得意ジャンルなどからも影響を受けやすく、一社だけの査定では車体本来の価値を適正に判断してもらえるとは限りません。そのため、バイクを少しでも高く査定してもらうには、複数社に見積もりを出す「相見積もり」の利用がおすすめです。
一括査定サービスを利用すれば、一度の申し込みで複数社から見積もりを取得でき、比較検討をよりスムーズに行なえます。相見積もりによって市場価値の相場感も把握できるため、売却のタイミングや交渉にも役立つでしょう。