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ドラム式ブレーキに多い、ブレーキのフェード現象の原因と防止策

ツーリング等で「突然ブレーキが効かなくなった!」という経験がある方は、もしかすると過度なブレーキングを繰り返す走行が癖付いてしまっているかもしれません。ここでは、ブレーキ操作が困難になるフェード現象を解説します。原因を確認し、自身の走行で当てはまる点がないかチェックしてみてください。

フェード現象とは

峠道等の長い下り坂で頻繁なブレーキを繰り返した際に起こりやすいのが、フェード現象です。フェード現象が起こるとブレーキの効きが徐々に悪くなり、最悪の場合は完全にブレーキが効かないベーパーロック現象(ヴェーパーロック現象)へと発展します。

これは、主にブレーキングによる摩擦熱がこもりやすいドラム式ブレーキを採用しているバイクに多く見られる現象で、ライダーの意図に関係なく予期せぬタイミングで起こるため、その仕組みや原因を把握していない場合はパニックに陥りやすいので注意が必要です。

フェード現象が起こる原因

ドラム式ブレーキでは、ブレーキをかけた際にブレーキシューが摩擦を加えることによりドラムケース内で摩擦熱が発生しています。通常のブレーキングなら問題ありませんが、長時間のブレーキングや強いブレーキングを繰り返すと、ブレーキシューがドラム内で焼き付き、ブレーキの摩擦係数はどんどん低下していきます。

そのような状況ではブレーキ本来の制動力が失われるため、心理的により深くブレーキをかけようと判断してしまいがちですが、ドラムケース内の熱を放出することが出来ない状態でブレーキを使用すればするほど、ブレーキシューの焼き付きは酷くなってしまいます。その結果、制動力を損ねてしまうのです。

フェード現象が起こる原因

事前に防ぐための対策や緊急時の対処法

ブレーキシューの焼き付きによるフェード現象を回避するには、必要に応じてエンジンブレーキを使いこなす等の走行テクニックが必要です。たとえば、ブレーキ頻度が増える長い下り坂では事前に速度を十分に落とし、エンジン回転数に合わせてギアをシフトダウンします。

そうすることにより、エンジンブレーキを効かせられるので、最低限のブレーキングで安全に走行出来ます。また、純正品のブレーキシューから対応温度域が高いものに交換するのも良いかもしれません。

万が一、下り坂の途中でフェード現象が起きてしまった場合は、エンジンブレーキを活用する、路肩や待避所で一時停止する等の対策を取り、ブレーキの熱を高めないようにしましょう。

まとめ

フェード現象の原因を理解して事前に対処・回避出来るようなライディングテクニックを身に付けることは、安全なバイクライフを送るうえで欠かせません。もしも、走行中にブレーキが効かないと感じた際は、早めの対策を行い、最悪の事態を防げるよう心掛けましょう。

本記事は、2017年2月13日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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