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バイクの排気ガス規制とは?これまでの歴史や今後の展開について

バイクの排気ガスの排出基準は、年々厳しいものとなっています。ここでは2016年10月に施行された新しい排ガス規制に至るまでの歴史や、これからの展開についてまとめてみました。

バイクの排ガス規制の歴史は1998年から

バイク(二輪車)に対する排出ガス規制が設けられたのは、1998年と比較的歴史は浅いです。その頃は京都議定書等の採択(1997年)から、地球温暖化に対する関心が高まりつつある頃で、国側が販売メーカーに対して排出ガス規制値を達成するように指示しています。

この提示された規制値を達成出来なかった2ストロークエンジンの名機の多くが姿を消す結果となりました。2006年に新たに掲げられた排出ガス規制値は、1998年の規制値の7〜8割の削減目標が打ち出されました。

測定方法が暖気モードから冷気モードの排気測定に変わり、メーカーにとって厳しい目標となりました。これによって、キャブ車(ガソリンを噴霧し空気を混合させる装置を搭載するバイク)や空冷エンジン車の多くが生産終了に追い込まれています。

2016年の排ガス規制で導入された新たな規制とは

新排ガス規制と同時に、バイクの「OBDシステム(車載式故障診断装置)の装備義務化」と「燃料蒸発ガス規制」が導入されています。ガソリンや軽油は揮発性で、給油している間にも気化して蒸発しています。燃料給油バルブからも揮発した気体が逃れています。

バイクやガソリンの台数が増えて、このような蒸発ガスが大気汚染を及ぼす可能性があるので、これらの排出抑制対策をメーカーに求めています。マフラーに触媒(キャタライザー)を搭載することも対策の一環です。

OBDシステムを搭載することによって、排ガス対策装置の突発的故障等の異常を検知・監視することが出来るため「排ガス対策装置が壊れたまま走行してしまう」という危険を回避出来ます。

2016年の排ガス規制で導入された新たな規制とは

新型車や継続生産車はどうなる?

過去に制定された排ガス規制によって、国産バイクのいくつかが生産終了に追い込まれてしまいました。2016年の新基準はEUの「ユーロ4」に準拠したものとなっており、国際基準に近付けた規制となっています。

日本メーカーとしては、日本仕様車・海外仕様車それぞれを開発する必要がなくなるためコスト削減が叶い、より開発の効率が上がると考えられます。

現行車種においては、2017年9月まで販売が認められていますが、新基準がクリア出来なければ生産終了に追い込まれる可能性もあります。また、海外バイクで規制に合致しない車種は、2017年の9月1日以降日本向けに生産出来なくなります。

まとめ

これからもバイクや乗用車に依存する私たちの生活は続くと思われます。地球温暖化を食い止めるための企業努力はこれからも続きます。私たちも排ガス問題や、これから強化されるであろう、排ガス規制等の歴史・問題を把握して、環境に配慮した運転技術を身に付ける必要があります。

本記事は、2017年2月13日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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