国産、輸入車メーカーが意欲的に新型モデルを投入し始めたことで、250クラスのミッションスポーツモデルが盛り上がりをみせている。このホットなクラスに、スズキが満を持して送り込んだのがGSR250だ。
スタイリングは、B−KINGや、GSR400の流れを受け継ぐストリートファイター的な攻撃的印象。GSR250は、それにシンメトリー要素を融合させていることが特徴だ。生産国である中国の市場が、左右対称のデザインを好むことからに由来している。そのため、エンジンのカム駆動をセンターチェーンにしてシリンダー&ヘッドのデザインを左右同じにし、マフラーも左右二本出しとされた。海外、特にアジア圏での生産と聞くと、クオリティが気になるところだが、グローバルモデルとして製造・販売されるGSRに関しては、そういった心配は無用である。
新設計の並列ツインエンジンは、低中速を重視した特性と、あらゆる気象条件や燃料に対応するタフな造りが特徴。バランサーを備え、振動も抑えられている。
同じクラスのライバルに比べてやや大柄な車体は、400クラスに近いディメンションを持ち、車重はライバルより若干重い。ところが、それら要素が車両の動きにおよぼす影響は少なく、むしろ車両の安定感につながっている。
サスペンションはソフトでストロークがあるが、ダンピングが効いていて、快適。街中、ツーリング、スポーツ走行とマルチに使える万能ぶりに加えて、車両価格も大きな魅力のマシンなのだ。
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