バイク試乗レポート:DB5 mille
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試乗レポート ビモータ DB5 mille
ビモータ DB5 mille
ビモータ復活にふさわしい
スペシャルマシンの出現だ!
少量生産だから
実現できた世界
30年あまり前に創立されたビモータは、「二輪のフェラーリ」、「走る宝石」ともいわれ、エンスーのあこがれの的になるバイクを生み出してきた。日本車やドゥカティのエンジンを独自の車体に搭載したモデルは、量産車では実現できない高い質感を備え、走りも今日のスーパースポーツの片鱗を思わせる画期的なものであったのだ。
ところが近年、国産スーパースポーツは、ひと昔前のワークスマシンでしか実現できなかったものになり、走りも限りなく素晴らしくなっている。そんな背景も加わって、ビモータを取り巻く状況は悪化、5年前に倒産してしまったのだ。
しかし、ここにビモータは復活した。しかも、美しいスタイリングと高い質感、それとスペシャルマシンならでの卓越したハンドリングというビモータらしさを見事に兼ね備えて。質感も走りも進化する国産車に対抗する道が残されているのか、疑問視する声もあっても、もっともビモータらしい方法で復活を果たしたというわけだ。
美しさと質感に関して、ここでは写真を見てもらうしかないが、とにかく見とれてしまう。そして走りもスペシャルなのだ。
搭載されているエンジンはドゥカ空冷2バルブで、高性能指向ではなく味わいと中低速を重視した性格だ。ライポジも先鋭的でなく、足着き性が良く親しみやすいものである。となれば、華がないみたいだが、まったくそんなことはなく、逆にマシンコントロールを純粋に楽しむことができる。車体は軽量で、体にピッタリと寄り添い、意思に忠実についてきてくれる。体を大きく動かさなくても、人車一体になったまま、コーナーに切り込んでいくことができる。
サーキット指向のモデルが多いなかで、DB5には所有する悦びと現実的な楽しみが追求されている。それは少量生産だからこそ実現できた世界なのだ。
文、写真=和歌山利宏
フレームとスイングアームのパイプワークが機能美を醸し出す。そして、それらには往年のビモータらしさが感じられる。
インパネには、大型のタコメーターがメインに据えられる。下側の液晶で速度やその他の情報を表示。ストップウォッチ機能もある。
搭載されるエンジンは、SS1000にも積まれるドゥカティのDS1000。しかしエアボックスは大型化され、噴射マップも改められている。
スイングアームはトラス形状のクロモリ鋼管がアルミプレートにボルト締めされる構造。リヤサスはオーリンズで、リンクレスだ。
オーリンズの倒立フォークにブレンボのラジアルマウントキャリパー。妥協なく逸品で固められている。
シート高
800mm
ホイールベース
1425mm
乾燥重量
165kg
エンジン
空冷4サイクルDOHC2バルブV型2気筒
ボア×ストローク
94×71.5(mm)
総排気量/圧縮比
992cc
最高出力
92hp/8000rpm
最大トルク
9.4kg-m/5500rpm
燃料供給
電子制御燃料噴射
ミッション
常時噛合式6段リターン
ブレーキF
油圧式ダブルディスク
ブレーキR
油圧式ディスク
タイヤサイズF
120/70ZR17
タイヤサイズR
180/55ZR17
メーカー希望小売価格
2万2950ユーロ
※価格は車両のみの金額。日本国内ではこのほかに送料として一律1750ユーロが必要。詳しくは
http://www.bimota.jp
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