バイク試乗レポート:マグザム
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試乗レポート ヤマハ マグザム
ヤマハ マグザム
スタイル・クルーザーでさっそく街をワンダリング
写真=松川 忍 文=松井 勉
スポーティさと快適性を両立したバランス形
試乗の会場となった芝浦のホテル前に並んだマグザムは、四角く巨大だった70年代のキャデラック好きなボクにとって、見事ストライク。かっこいい。これは積載性を割り切ってまで造られた、新種のデザインなのだ。
街乗り2人乗りの快適性を上げたというマグザム。そのシート高は655mmと低い。リヤシートとの段差も105mmとミニマム。これは、ライダーが乗っていても、リヤシートへのアクセスをイージーにするもの。
実際、ある程度身長があれば、リヤステップに足を載せなくてもまたがれるほど、乗降性は高い。また、高さ自体が低いため、地面から遠いシートの上で浮遊感に悩まされることもない。パッセンジャー用のステップ位置も適切なので安心感が高い。
走りも軽快だった。ミッションマネージメントを、ストップ&ゴーでストレスなく加速する方向で設定してあるので、タンデムでも十分なダッシュ感がある。1人なら発進加速に不満を覚える場面はまずないだろう。
しかも、グランドマジェスティと同型のエンジンながら、回転フィールが滑らかで振動処理も一枚上手。シートやグリップに不快な振動を感じない。試乗が短時間だったので断定的なことはいえないが、薄いシートもすこぶる快適。リヤサスからの突き上げも最小だった。この乗り心地の良さも美点のひとつだ。
極低速域でちょっとふらつくハンドリングが気になったが、これは慣れの範疇だろう。クルージング速度では、1人/2人乗りでもハンドリング変化が少なく、安定感と軽快性を持ち合わせる安心感の高いものだった。
ちょっとだけ欲をいえば、オプションやカスタム任せにしないで、シートやインナーカラーのバリエーションを増やして欲しいところである。
21個のLEDを横一列に並べたテールライトと、縦長ターンシグナルが印象的なリヤエンド。リッドのラインは連続的に前から流れる。
コンパクトなデジタルメーターは、キーオン時のオープニングにもこだわった。しかし、外観と比較すると地味め。
リヤにはA4サイズ、フロントにはジェットヘルメットをマキシマムサイズとするスペースあり。ただし、収納できるメットの形状は要確認。
ターンシグナルの間がガバリと開く四輪車的なトランク。サイズは見た目よりはリッドを含めてありそうだ。小物類は楽勝で入る。
パッセンジャー用のグラブバーとシートバックが標準で備わるところに性格が表れる。乗り心地はクルーザーを謳うに十分。
全長×全幅×全高
2365×825×1050(mm)
シート高
655mm
ホイールベース
1615mm
乾燥重量
182kg
エンジン
水冷4サイクルDOHC4バルブ単気筒
ボア×ストローク
66.0×73.0(mm)
総排気量/圧縮比
249cc/10.8
最高出力
20ps/7500rpm
最大トルク
2.1kg-m/5000rpm
燃料タンク容量
14L
燃料供給
燃料噴射式
ミッション
Vベルト式無段変速
ブレーキF
油圧式シングルディスク
ブレーキR
油圧式ディスク
タイヤサイズF
120/70-13
タイヤサイズR
130/70-13
ボディカラー
ブルー、ブラック、ホワイト、レッド
メーカー希望小売価格
63万円
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